11月30日からバーレーン・インターナショナル・サーキットで開催されたFIA GTネイションズカップは12月1日、第1回大会の決勝レースが行われ、ラム・レーシングのメルセデスAMG GT3を駆るトルコ代表、サリ・ヨロック、アイハンキャン・グーベン組が初代王者に輝いた。
FIA GT3とGT4の頂点を決める『バーレーンGTフェスティバル』内で行われたFIA GTネイションズカップは、GT3カーを使って争われるジェントルマンドライバーの国別対抗戦だ。初開催となった2018年大会はヨーロッパ、アジア、オセアニア、中南米から18カ国がエントリーした。
日本からはフェラーリチャレンジ・トロフェオ・アジア・パシフックなどに参戦していた近藤保とKen SetoがAFコルセから出場。同チームのフェラーリ488 GT3をシェアして各国代表に挑んでいる。
2018年大会は予選、各60分の予選レース1/レース2、決勝というスケジュールで行われ、1日の日中に実施された予選レース2では、トルコ代表が3番手スタートからトップチェッカーを受けて決勝のポールポジションを獲得した。
迎えた決勝はナイトレース。そのスタート直後、予選レース1ウイナーのベルギー代表が駆るアウディR8 LMSが他車に押し出され、スピン状態で1コーナー先のコースを横切るアクシデントが発生する。
また、後方では1コーナーで数台が接触しあい1周目にベルギー、オーストラリア、ベラルーシ代表が姿を消すこととなってしまった。さらに、ドイツ、スウェーデン、フランス代表も10周を迎える前にガレージに収まり、そのままリタイアとなっている。
そんな波乱のレースはスタート直後から約15分間に渡ってセーフティカーランが続いた。再開後はトルコ代表のヨロック駆るAMG GT3とイギリス代表、クリス・バンコムのフェラーリ488 GT3がホイール・トゥ・ホイールのバトルを繰り広げる大接戦に。
この熱戦を制したバンコムが首位に立ってレース後半を迎えるが、ドライバー交代後のレース後半はグーベンのメルセデスがじわりじわりとイギリス代表に接近していく。そして残り10分を切ったところでトップが入れ替わると、グーベンは3.3秒のリードを築いてトップチェッカー。トルコに第1回ネイションズカップをもたらした。
AFコルセのマシンでレースの大半をリードしたイギリス代表は2位、3位にはデンマーク代表のフォーミュラ・レーシングのフェラーリ488 GT3が入った。4位以下はロシア、中国、イタリア、香港、マレーシア、タイ、アルゼンチンと続き、日本代表は完走12台中11位という結果に終わった。