アブダビでのF1タイヤテストに参加したメルセデスのバルテリ・ボッタスが、2019年の新タイヤは2018年バージョンとほとんど変わらなかったと語った。これにフェラーリのセバスチャン・ベッテルも同意している。
2018年F1最終戦アブダビGP後に、2日間にわたり、ピレリの2019年型タイヤのテストが行われた。この際、2018年型も比較のために使用し、全10チームが走行を行っている。ピレリは2019年型タイヤの名称として、コンパウンド1~5を用いており、コンパウンド1が最も硬いタイヤ、コンパウンド5が最も軟らかいタイヤとなっている。
ピレリのヘッド・オブ・カーレーシングのマリオ・イゾラは、テスト後、ドライバーたちからはポジティブなフィードバックを得られたと語り、「特に、新しいコンパウンド5(2018年のハイパーソフトに当たる)が予想どおり機能していたという情報は重要なものだった。2018年のハイパーソフトに似たものでありながら、今のところグレイニングは減少したことが確認できている」と述べていた。
メルセデスのテストを2日間とも担当したボッタスは、来季型タイヤについて「全く変な感触はなかった」と語った。
「(2018年型との)差はとても小さい。ただ、内部構造が少し厚くなったことで、ブリスターが減るはずだ」
「一方でタイヤの表面は従来型と同じぐらいオーバーヒートする。つまり、1周は全力でプッシュできるが、その後は管理して走る必要があるわけだ」
テスト初日を担当したフェラーリのベッテルは、数人のドライバーがピレリに対し、常にタイヤを労りながら走らなければならないことに不満を述べ、その点で改善を図るよう要望を出したものの、来年型にはほとんど変化は見られなかったと語った。
「3週間前に話をしたのだが、このタイヤにその影響は見られない。長期的なプロジェクトになるのだと思う」とベッテルはSpeed Weekに語った。
「来年のタイヤ選択がどうなるのか、つまりどのサーキットにどのタイヤをピレリが持ち込むのかが興味深い。2018年から2019年への変化よりも、その点が大きく異なってくるかもしれない」
ピレリのイゾラは「デザインとコンパウンドはすでに確定している。だが、グランプリごとのコンパウンド選択は変更するかもしれない」と認めた。
「これについてドライバーやチームと話をした。全員がひとつの方向性を望んでいるわけではないが、選択プロセスにはチームを加えたいと思っている」