シリーズ発足初年度となった2018年のWTCR世界ツーリングカー選手権に参戦し、ガブリエル・タルキーニに初代王座をもたらしたヒュンダイ・モータースポーツが2019年の参戦布陣を発表した。新たにニッキー・キャッツバーグ、アウグスト・ファーフスが陣営入りしている。
2018年のWTCRにタルキーニとノルベルト・ミケリス、イバン・ミューラー、テッド・ビョークというツーリングカー界のベテランにヒュンダイi30N TCRを託したヒュンダイ。ドライバーズランキングではタルキーニが、チームランキングではミューラーとビョーク擁するMレーシング-YMRがシリーズチャンピオンを獲得し、ヒュンダイが事実上の二冠を達成した。
2019年シーズンに向けてはタルキーニとミケリスが引き続きヒュンダイユーザーとして参戦する一方、ミューラーとビョークはWTCC世界ツーリングカー選手権時代に所属していたシアン・レーシングに加わり、中国・吉利汽車(ジーリー)グループの『Lynk&Co 03 TCR』を走らせる。
その後任として陣営入りを果たしたのがファーフスとキャッツバーグのふたりだ。
2016年、2017年にスーパーGTへスポット参戦した経験もあるファーフスは2007年からBMWのワークスドライバーを務め、2012年から2018年までDTMドイツツーリングカー選手権に参戦し、通算4勝を挙げている。またWTCRの前身にあたるWTCCでは通算15勝を収めている。
そんなファーフスは、この2018年限りでDTMからの引退を表明済み。2019年もBMWワークスドライバーとしてWEC世界耐久選手権などスポーツカーレースへ集中するとしていた。
キャッツバーグはオランダ出身の30歳。WTCR前身にあたるWTCCではラーダやボルボをドライブし、通算2勝を獲得。ツーリングカー界の雄と呼べるドライバーだ。
ファーフスは「ハイレベルなWTCRの戦いを知っているから、2019年にグリッドの仲間入りを果たすのが楽しみだ」とコメント。キャッツバーグは「TCRをドライブしたことはないけど、チャンピオンのガブリエル(タルキーニ)から速さのコツを学べるはずだ」と述べている。
WTCRをプロモートするユーロスポーツ・イベントのフランソワ・リベイロは「ヒュンダイ・カスタマーチームのドライバーラインアップは2019年のWTCRがどれだけハイレベルなものになるかを象徴するものだ」とコメントした。
「ニッキー(キャッツバーグ)とアウグスト(ファーフス)というツーリングカー界トップレベルのドライバーが戻ってくることを喜んでいるよ」