アレクサンダー・アルボンは2012年にレッドブルのジュニアプログラムから放出された後、一時はレース活動を継続することを諦めそうになったと認めた。
2018年F1最終戦アブダビGP後、アルボンがトロロッソ・ホンダの2019年フルタイムドライバーとして起用されたことが正式に発表された。2019年にF1に復帰するダニール・クビアトがチームメイトを務める。
今年のFIA F2選手権でランキング3位を獲得したアルボンには、F1昇格に十分見合う力があると考えられている。彼は2012年にレッドブルのモータースポーツコンサルタント、ヘルムート・マルコによってジュニアドライバーに採用されたが、その後、傘下から外れていた。
アルボンがレッドブルのサポートを受けていたのは1年のみのことで、彼はレッドブルのプログラムから放出された後、自身のモータースポーツでの将来に確信が持てない時期があったと認めた。
「とても辛かった。僕にとっていろいろな理由から厳しい1年だった。とりわけ自分の出した結果についてね。でもそのおかげで僕はより懸命に仕事に取り組むようになった」とアルボンは振り返る。
「レースを完全にやめようというところまできていた。でもその後、レースをするたびに強い印象を与えなければならないと分かった。そして幸運にもドクター・マルコが2度目のチャンスを与えてくれた」
レッドブルから放出された後も、アルボンは集中して取り組みを続け、2016年のGP3でランキング2位を獲得、頭角を現した。この時、ARTのチームメイトだったのは、2018年にザウバーで印象的なF1デビューを果たし、2019年にフェラーリドライバーとなる、シャルル・ルクレールで、ルクレールは2016年のGP3でタイトルを獲得している。
今年のF2シーズンにおけるアルボンのパフォーマンスを見て、マルコは彼が成長したことを確信したようだ。
「僕は(F1昇格を)諦めなかった。実現するだろうと信じる必要があったんだ」と22歳のアルボンは語った。
「そうは言っても、F1に行くチャンスはとても小さいことは分かっていた。僕には十分な資金もなかったしね」
「現実には、僕にはトロロッソ/レッドブルを通してチャンスを得るしか道がなかった。しかも皆知っているように、ドクター・マルコに強い印象を与えるのは簡単ではないんだ」