広報・メディアの専門雑誌『広報会議』は、「2018年ワースト不祥事ランキング」の結果を発表した。今年「最もイメージダウンした出来事」1位は「日大アメフット部悪質タックル問題」(58.1%)だった。
調査は、全国の20から60代の男女1000人を対象に実施。1月から10月の間に起きた、個人・組織・企業の不祥事18例の中から、最もイメージダウンした出来事を3つまで選択してもらった。
2位は「『はれのひ』成人式の日に突然の営業中止」
日大アメフト部のタックル問題を選んだ人からは
「大学が学生を守ろうとしていなかった」(21歳・女性)
「記者会見の時の日大側広報担当の対応のまずさで決定的になった」(42歳・男性)
「大学の印象が悪くなり、新入生に不安感を与えた」(27歳・女性)
などの声が出ている。日大アメフト部を巡る一連の騒動では、理事長や学長の責任を問う声が大きかったにも関わらず、対応が遅れるなどの不手際もあった。学部によってはオープンキャンパスの来場者数が3割減少している。大学のブランドに大きな傷を付けたことは間違いない。
2位以下は「『はれのひ』成人式の日に突然の営業中止」(48.2%)、3位は「レスリング・伊調馨選手、栄和人氏をパワハラ告発」(22.6%)だった。
1位の日大アメフト部の騒動、3位の伊調馨選手のパワハラ告発を始め、6位の「日本ボクシング連盟、内部告発と助成金の流用問題」(16.8%)、8位の「体操界におけるパワハラ告発問題」(11.2%)など、トップ10にはスポーツ界の不祥事が多くランクインしている。
『広報会議』を発売する宣伝会議はリリースで、今年のランキングについて
「2017年下半期に引き続いて『データ改ざん問題』が相次ぎ、『組織風土』や『コンプライアンス』が問われました。特に、その流れがスポーツ界にも波及したのが特徴です。日大アメフット問題やレスリングのパワハラ問題など、スポーツチームに古くからある組織構造や慣習に起因する不祥事が続き、世間からの厳しい目が向けられました」
と振り返っている。
ちなみに、2017年は、豊田真由子前衆院議員が元秘書に「このハゲー!」と暴言を吐いた件、2016年は元東京都知事の舛添要一氏の政治資金問題が1位だった。