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電流で傷が早く治癒! 体の動きで発電する“電気絆創膏”開発中

2018年12月03日 10:32  Techable

Techable

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体を擦りむいたり切ってしまったりしたとき、多くの場合、絆創膏お世話になる。傷口が何かに触れないよう守りつつ、治癒を待つというのが通常だろう。

しかし新たな絆創膏が近く登場するかもしれない。なんと、治癒を促進するタイプだ。電流が流れる絆創膏で、体の動きで発電するのだという。・胸郭の動きで発電ウィスコンシン大学マディソン校の研究チームが開発中のものは、絆創膏と聞いて我々が想像する指先などに貼るタイプではなく、胴に巻くタイプ。

その絆創膏には電子部品であるナノジェネレーターが含まれていて、胸郭の動き、つまり呼吸の動きで発電する。・治癒までを大幅短縮そしてこの電気をもとに絆創膏は電気パルスを流す。電気を流すといっても決してショックではなく、かなり弱い電流なのだという。

このパルスが傷口の組織に触れることで治癒が早まるとのこと。マウスを用いた実験では、通常の絆創膏と治癒までに12日かかったが、電気絆創膏では3日で治癒したという。電流による組織へのダメージも認められなかったという。

効果は確かめられたものの、研究チームは現在、なぜ電気パルスが傷の治癒を促すのかについて調べている。と同時に、今後はブタなどで実験を行う予定で、当然のことながら最終的にはヒト用として実用化を目指す。

早く傷を治したい、というときに、さっと電気絆創膏!という時代がやってくるかもしれない。

ウィスコンシン大学マディソン校