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嵐、音楽番組のメドレーから見える様々な表情 『ベストアーティスト』パフォーマンスを機に考察

2018年12月01日 07:02  リアルサウンド

リアルサウンド

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 嵐が、11月28日放送の『ベストアーティスト2018』(日本テレビ系)に出演した。


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 嵐が『ベストアーティスト』に出演するのは今年で10回目。番組内ではまず、様々なアーティストの楽曲にあわせて、1年間のニュースを振り返る「2018プレイバックメドレー」に登場し、“多くの球児たちを励ました名曲”として「夏疾風」を歌唱した。同楽曲は、『2018 ABC夏の高校野球応援』ソングおよび『熱闘甲子園』テーマソング。メンバーの歌声が折り重なるコーラスなどを楽しめ、爽やかな時間を過ごすことができた。


 そして、オンエアを通じて特に注目が集まったのが、番組のトリとして嵐が披露した「スペシャルメドレー」だ。ここでは、最新曲「BRAVE」と、2012年発売の「ワイルド アット ハート」をパフォーマンス。「BRAVE」は、『ラグビーワールドカップ2019』(日本テレビ系)のイメージソング。この日のスタジオにも、ラグビー日本代表より3名の選手が駆けつけた。歌唱前には、櫻井翔が「実際に選手の皆さんを目の前にして歌う機会は、おそらく過去にもなかったので、非常に嬉しいのと同時に緊張しています」とコメント。楽曲演奏時には、全員での力強い歌声やダンスはもちろん、事前の楽曲紹介VTRと同様に、櫻井の男気に満ちたラップにも大きな歓声が上がった。


 一方の「ワイルド アット ハート」は、彼らの代表曲のひとつ。リスナーに向けて明日を生きる活力を届けてくれる楽曲だ。メッセージ性は「BRAVE」と共通していながらも、ポップなテイストに仕上がっている。また、〈明日は明日の風にまかせ〉という歌詞の一節は、メンバーの自然体なイメージも相まり、自ずと共感を集めるのだろう。彼らの希望に満ち溢れるステージは、力強くも時に優しく背中を押してくれるようで、番組の締めくくりにも相応しいものだった。


 嵐のスペシャルメドレーといえば、『NHK紅白歌合戦』(NHK総合)で初出演の2009年から恒例となっている「嵐×紅白スペシャルメドレー」も欠かすことができない。今年の歌唱曲は未定だが、嵐は今年も同番組に出演し、櫻井が白組の司会を務めることも発表されている。番組では毎年、嵐がその年にリリースした楽曲を主軸に、様々なサプライズとともにメドレーを披露。二宮和也が白組の司会を務めた2017年は「GUTS!」「Doors~勇気の軌跡~」を歌唱。「GUTS!」では、約180名のダンサーを交えたステージを展開した。また、2015年の「Sakura」「愛を叫べ」では、同年公開の映画『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』とタッグを組んだ。


 中でも忘れられないのが、相葉雅紀が白組の司会を担当した2016年だ。同年は、「A・RA・SHI」「Happiness」「One Love」の3曲を披露。「One Love」の歌唱前には、教会のステンドグラスを模した映像を背景に、パイプオルガンの荘厳な旋律が奏でられたのが印象的だった。また、自身が初の単独司会を務めたことから、歌唱中には相葉が涙を見せる一幕も。「One Love」に込められた強いメッセージも、より一層の説得力が引き出されていた。


 バラードからダンスサウンド、ロック調まで幅広いジャンルの楽曲を通じて、グループの様々な表情を見ることができる嵐のスペシャルメドレー。多くの代表曲はもちろん、年を重ねるごとに加わる楽曲とともにその輝きも増し続けている。また、彼らのパフォーマンスから常に新鮮さを感じられるのも、結成20年目を迎えた今なおグループとして進化し続けているからなのかもしれない。


 今年は『NHK紅白歌合戦』のほかにも、12月5日放送の『2018FNS歌謡祭』(フジテレビ系)や、12月21日の『MUSIC STATION SUPER LIVE 2018』(テレビ朝日系)など、年末大型特番への出演を控えている嵐。また、12月31日に生中継される『ジャニーズカウントダウン2018-2019』(フジテレビ系)では、デビュー20周年を記念したメドレーを披露するとのことだ。彼らの笑顔に満ちたパフォーマンスはもちろん、その選曲にも注目してみてほしい。(青木皓太)