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ポルシェジャパン、2019年半ばに718ケイマンGT4のワンメイク開催へ。グランツーリスモと組んだeレースも

2018年11月30日 20:21  AUTOSPORT web

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カンファレンスに登壇したポルシェジャパンの七五三木社長(左)とポリフォニーデジタルの山内プレジデント(右)
ポルシェジャパンは11月30日、東京都内のホテルで2019年モータースポーツ活動に関するプレスカンファレンスを開催。ポルシェカレラカップ・ジャパンの2019年開催スケジュールを発表したほか、既存のGT3カップチャレンジとGT4を融合させた『ポルシェスプリントチャレンジ・ジャパン』の発足やグランツーリスモSPORTを使ったeレース『ポルシェEレーシング・ジャパン』の実施をアナウンスした。

 2019年に開催19年目を迎えるポルシェカレラカップ・ジャパン。最終戦は鈴鹿サーキットで開催されるF1日本GPと、そのほかのラウンドもスーパーGTの併催レースとして行われることが多いため、その迫力ある戦いを目にしたことがある人も多いはずだ。

 2019年シーズンは4月13~14日の第1~2戦岡山を皮切りに10月11~13日の最終戦鈴鹿までの全11戦で開催。このうち第7~8戦、第11戦以外はスーパーGTのサポートレースとしての開催となる。また開幕前の3月5~6日には富士で合同テストも開催される。

 そしてポルシェジャパンとしてモータースポーツの門戸を広げるべく、世界中で大きなムーブメントとなっているGT4マシン『ポルシェ718ケイマンGT4クラブスポーツ』を2019年半ばに国内へ導入すると発表するとともに、このGT4を使った新シリーズを開催することもアナウンスされた。

 このGT4ワンメイクレースは、既存のGT3カップチャレンジと統合される形で行われ、名称も『ポルシェスプリントチャレンジ・ジャパン』に刷新される。

 この新シリーズは予選・決勝を1日で行うワンデー開催となり、レースはGT3カップカーとケイマンGT4の混走形式で争われる。先に述べたとおり、ケイマンGT4は2019年半ばに国内導入されるため、GT4との混走はそれ以降に実現する予定だ。

 発表会に登壇したポルシェジャパンの七五三木敏幸代表取締役社長は「GT4車両の導入により、よりエントリーに近いレベルでのワンメイクレースを実施することにより、カスタマーレーシングの裾野を広げていきたいと考えています」と新シリーズ発足の経緯を説明している。

 そして最後に発表されたのがプレイステーション4用ソフト『グランツーリスモSPORT』と組んでのeスポーツ『ポルシェEレーシング・ジャパン』の開催だ。

 ポルシェはeスポーツ分野にも積極的な姿勢を打ち出しており、海外ではマイクロソフトが手がけるレースゲーム『フォルツァ』を使ったeレースを開催している。

 日本国内での展開についてはフォルツァではなく、グランツーリスモSPORTを使用し、2019年内にワンメイクeレース『ポルシェEレーシング・ジャパン』を実施するとのこと。

 具体的な開催時期や開催概要などは後日あらためて発表するとしたものの、七五三木社長は「ポルシェとしても、このeスポーツの領域もモータースポーツとして盛り上げ、より若い人たちにクルマの楽しみ、モータースポーツの面白さを伝えていければと考えています」と、eスポーツをモータースポーツの1カテゴリーとして捉えていることを明言している。

 今回の発表会にはグランツーリスモシリーズを手がけるポリフォニーデジタルの山内一典プレジデントも登壇し、eスポーツならではの魅力を次のように語った。

「ドライビングテクニックについてはリアルと同じものが学べます。レースの駆け引き、組み立ても実際のものと同じものが学べます」

「(クルマの運転は)眼の前で変化する景色やステアリングの手応えを認知して、次の操作に移ります。このドライビングのフロー、流れはバーチャルの世界でもリアルの世界でも同じなんです」

「(実際のレースと)違うのはeレーシングはエントリーがしやすいところ。(グランツーリスモSPORTの場合)PS4とステアリングコントローラーがあれば、誰でも始められます」

 そのほか、カンファレンスでは2019年に実施する若手レーシングドライバー育成プログラムの募集を12月より開始することなどもアナウンスされた。こちらも後日、あらためて詳細を発表するとのことだ。