角田裕毅は11月29日、アブダビのヤス・マリーナ・サーキットで行われたGP3のポストシーズンテストにイェンツァーから参加。初日を6番手で終えた。
2018年シーズンのFIA-F4選手権でチャンピオンを獲得し、2019年はGP3とFIAヨーロピアンF3を統合する形で誕生するFIA F3シリーズにイェンツァーから参戦する角田。アブダビのヤス・マリーナ・サーキットで開催されたGP3のポストシーズンテストで、レッドブルカラーが施されたダラーラGP3/16を初めて駆った。
テスト初日となる29日、初体験のGP3マシン、初走行のコース、そして初のピレリタイヤという慣れない環境のなか、午前のセッションでいきなりルーキートップの4番手タイムをマークしてみせる。
最初の走行を終え「トップ3がすごい離れているので、正直まだトップは見えないなという感じですね」と語る角田。
「午前中はチームのなかでトップということを目標に定めていました。ゆくゆくはトップ3に割り込みたい。午後のセッションは2位ぐらいを目指していけたらなと思います」
そんな角田、午後のセッションでタイムアップを果たしたが、ほかのドライバーもタイムアップし6番手にポジションダウン。それでもGP3参戦経験のあるチームメイトを上回る速さをみせ、テスト初日を終えた。
初めて走行するヤス・マリーナ・サーキットは「苦手だなと意識するコーナーはないです」と語る。
「好きだなと思うコーナーは、2個目のバックストレートエンドのシケイン(ターン11~13)、あと最終コーナーからひとつ手前(ターン20)も得意です」
初経験のピレリタイヤについては「(10月にテストした)ヨーロピアンF3のタイヤと比べて、横方向のグリップが厳しい。最初、F3の乗り方ではタイムが伸びなかった。乗り方を少し変えてみたら思ったよりもタイムが出ました」と高い適応力を示した。
担当するエンジニアについては「お父さんぐらいの歳です」と語る18歳の角田。
「楽しく、気さくなイタリア人。ジョークはジョークとして、まじめなところはまじめ。その切り替えがよくわかってないですけど、いまのところはいい雰囲気でできています」
「でも、まだ前には何台かいるし、ほかのドライバーも上がってくると思うので、みんなに負けないようにしたいです」
初日で高い適応力と速さを示した角田。2日目以降の走行にも目が離せない。