日産自動車は11月30日、新型EV(電気自動車)レーシングカーの『NISSAN LEAF NISMO RC』を初公開した。この新型マシンは12月2日のニスモフェスティバルを皮切りに世界各地のイベントに登場する。
ニッサンの販売する電気自動車、ニッサン・リーフをベースに開発されたEVレーサーのリーフ・ニスモRC。今回発表された新型は2011年に登場した先代モデルから大きな進化を遂げた1台だ。
最高出力については搭載するふたつのモーターが最大240kW(各120kW)の出力と640Nmのトルクを発生。これは2011年モデルから2倍以上の性能を誇る。搭載するリチウムイオンバッテリーやインバーターなどは市販リーフの技術が採用されている。
重いバッテリーを搭載することでEV車でネックとなりやすい車重についてはフルカーボンファイバーのレーシングモノコック構造を採用したほか、軽量部品を多数使用したことで総重量はわずか1220kg。先の最大出力とあわせ停止状態から時速100キロまで3.4秒という性能を手にしたという。
駆動システムは新開発の四輪駆動を採用。四輪それぞれで出力を独立してコントロールすることでグリップ力を高め、コース上ですばやく効率的な操縦ができるとしている。
エクステリアは2011年型を踏襲しながらも、ボンネットが延伸されて、よりレーシングカーらしい仕上がりに。ニッサンのデザインシグネチャーであるVモーショングリルを採用するとともに、ニッサンのフォーミュラEマシンと同じく、シルバーとブラックを基調としたカラーリングとなっている。
このニッサン・リーフ・ニスモRCは合計で6台が生産され、フォーミュラEのほか世界各地のモーターショーやイベントに登場する予定。また12月2日に富士スピードウェイで行われるニスモフェスティバルでは、フォーミュラEマシンとともに公開デモ走行に臨むとのことだ。