日産自動車は11月30日、2018/19年のABBフォーミュラE選手権への参戦体制記者発表会を開催し、セバスチャン・ブエミとオリバー・ローランドのふたりでシーズンを戦うことをアナウンス。また高星明誠がリザーブ兼テストドライバーを務めること、ヤン・マーデンボローが公式シミュレータードライバーを務めることも発表された。
第2世代シャシー“Gen2”が導入される2018/19年の第5シーズンから、日本の自動車メーカーとして初めてフォーミュラEへワークス参戦するニッサン。第4シーズン限りでシリーズでの活動を終えたアライアンスパートナー、ルノーに代わって強豪e.ダムスとタッグを組んで参戦する。
そのニッサンは9月20日に参戦初年度のドライバーラインアップを発表。シリーズチャンピオン獲得経験のあるブエミと、GP3やFIA F2(旧GP2)を戦ってきた若手のアレックス・アルボンのふたりを起用するとしていた。
しかし、アルボンについては発表直後から、トロロッソF1への加入が噂され、10月下旬に行われた公式テストを欠席する事態に。最終的にアルボンは11月27日にトロロッソF1への加入が発表されたため、ニッサンのフォーミュラEをドライブするシートが空席となっていた。
アルボンの後任として、そのシートを射止めたローランドは26歳の若手で、アルボンが欠席した公式テストにも参加してニッサンのフォーミュラEマシンをドライブしており経験は充分。「シーズン5でニッサン・e.ダムスのドライバーとして選ばれたのは光栄なこと」とコメントした。
「(セバスチャン)ブエミと一緒に戦うことができるのは素晴らしい機会だし、フォーミュラEで最高のドライバーに挑戦することを楽しみにしている」
あわせてテスト兼リザーブドライバーに就任した高星は、2018年1月にモロッコで行われたフォーミュラEのインシーズンテストに参加しており、フォーミュラEは経験済み。また12月2日開催のニスモフェスティバルでは高星がニッサンのGen2マシンを走らせるという。
ワンデー開催のフォーミュラEにおいて重要なポジションとなるシミュレータードライバーを担当するマーデンボローは「フォーミュラEは、練習走行、予選、そしてレースまでが一日で終了するため、シミュレーターのようなツールを使って準備をすることは非常に重要。シミュレータードライバーとしてチームを支援することを楽しみにしている」とコメントしている。
2018/19年のフォーミュラEは12月15日、サウジアラビアで開幕戦が行われる。