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Sexy Zone、“対比”が生む魅力 「カラクリだらけのテンダネス」「すっぴんKISS」の楽しみ方

2018年11月30日 08:02  リアルサウンド

リアルサウンド

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 11月30日放送の『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)に出演するSexy Zone。披露するのは、12月5日発売の16thシングル『カラクリだらけのテンダネス / すっぴんKISS』の2曲だ。『カラクリだらけのテンダネス / すっぴんKISS』は、5thシングル『バィバィDuバィ~See you again~/A MY GIRL FRIEND』以来の両A面シングル。「カラクリだらけのテンダネス」も、「すっぴんKISS」もタイアップ曲となっており、すでに耳にする機会が少なくない。『ミュージックステーション』でのパフォーマンスも盛り上がりそうだ。


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 2018年は、Sexy Zoneにとって躍進の年だった。地上波初冠番組『Sexy Zoneのたった3日間で人生は変わるのか!?』(日本テレビ系)の放送、『24時間テレビ 愛は地球を救う』(日本テレビ系)メインパーソナリティ、『NHK紅白歌合戦』(NHK総合)6回目の出場と、様々な動きがあった。さらに、メンバーの中島健人は言わずもがな、各メンバーの個人活動も目立っていたように感じる。ジャニーズ若手グループから中堅グループへ、着実に成長を遂げている途中と言ってもいいだろう。


 「カラクリだらけのテンダネス」は、その勢いを表しているかのような疾走感が心地よい楽曲だ。その中でも注目してほしいのは、Aメロ、Bメロでのメンバーの“歌い方”。菊池風磨は通常運転だが、中島、佐藤勝利、松島聡、マリウス葉がいつもよりも囁くように、大人っぽい歌い方をしている。サビ部分も、普段から息のあっている5人だからこそ成し得る、一糸乱れるユニゾンがに心地よい。


 さらに、振り付けもクール。前奏部分、フィンガースナップをしながらフォーメーションをしたり、サビ部分では指をピストルの形にして踊ったり……。カメラに向かってのアピールも目立ち、ファンでなくとも釘付けになってしまう。さらに、11月28日に放送された『ベストアーティスト2018』(日本テレビ系)では、突発性パニック障害で一時活動休止となった松島以外の4人(+遠藤憲一)でのパフォーマンスを披露。多少間隔の調整がされているのは見て取れたが、大きくフォーメーションが変わることはなく、松島の立ち位置は残されていた。松島のパートを菊池が歌ったり、歌終わりでマリウスが松島の肩を抱くような仕草をしたりと、4人でパフォーマンスをしても、5人の絆がしっかり見えた瞬間である。


 一方、「すっぴんKISS」はSexy Zoneの透明感がたっぷり楽しめる作品だ。爽やかなサウンドに白を基調として、陽が差したような色味のMVが曲の雰囲気を盛り上げている。そんな「すっぴんKISS」は、松島、マリウスのピュアな歌声が曲の雰囲気を作り上げているように感じた。Aメロ、Bメロから歌唱パートも多く、2人の歌声を前面に押し出しているのが伝わってくる。振り付けも、指で頬を触るような仕草や、キスをするような仕草が多く、キュートな印象のダンスである。


 この2曲の楽しみ方は、“対比”。大人っぽくクールな印象の「カラクリだらけのテンダネス」、透明感あふれるピュアな雰囲気の「すっぴんKISS」、その違いはいたるところに表れている。たとえば、『ザ少年倶楽部』(NHK BSプレミアム)でのパフォーマンス。いずれの曲も、中島がカメラに向かって手を差し伸べるようなアピールがあるのだが、「カラクリだらけのテンダネス」ではニヒルな笑みを浮かべ、「すっぴんKISS」では天使のようににっこりと微笑んでいる。中島以外のメンバーも、2曲のパフォーマンスを演じこなしているのが伝わってくる。


 成長を重ね、徐々に大人っぽさが人気の理由の一つになってきたSexy Zone。しかし、完全に“大人っぽさ”に振り切るのではなく、クールさもピュアさもあわせ持つのが彼らだ。「カラクリだらけのテンダネス」「すっぴんKISS」、2曲続けてのパフォーマンスが見られる『ミュージックステーション』。その違いを存分に味わってほしい。(文=高橋梓)