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アンバー・ハード、DV告白すると女性は「疑われ、敵意や恥を感じる」 ハリウッドの男女の不公平さにも言及

2018年11月29日 20:32  Techinsight Japan

Techinsight Japan

『Glamour』の表紙を飾ったアンバー・ハード(画像は『Glamour 2018年11月27日付Instagram「“My job provides me with a platform. Silence is complacency.”」』のスクリーンショット)
近年、俳優のジョニー・デップとの泥沼離婚で話題になった女優のアンバー・ハード(32)。12月21日にアメリカで公開がスタートするDCコミックス新作『アクアマン』(2019年2月8日日本公開)でアトランティスの女王メラ役を演じるアンバーが、このほどドメスティック・バイオレンスやハリウッド内における男女の格差について語った。

アンバー・ハードは映画『ラム・ダイアリー』(2011年)で共演した俳優ジョニー・デップと2015年2月に結婚するが、わずか1年後の2016年5月に離婚を申請した。アンバーはジョニーからDV(ドメスティック・バイオレンス)を受けていたと主張し、ジョニーがこれを否定したことで離婚が泥沼化していた。ジョニーは和解金700万ドル(約7億円)を支払い、アンバーはそれを小児病院とアメリカ自由人権協会(ACLU)の2団体に全額寄付して2017年1月に離婚が成立している。

そのアンバー・ハードが、『Glamour』1月号の表紙を飾った。アンバーは長いインタビューに答えており、長年の友人で写真家のアマンダ・デ・カディネットが、『Glamour』に「彼女が絶望と暗い場所から這い上がってくるのを見てきたわ」「彼女には(自ら)話すことができないひどい話がたくさんあるのよ」と明かした。このコメントに対し、アンバーはDVを告白する女性たちについて「女性が(DVを)公にすると、それが真実か疑われたり、敵意や恥を感じることになるの。男性の場合は(なぜ彼女が告白したのか…たとえば金のために告白したなど)という動機だけを話せばいいのよ。男はそうするわよね。または社会が(女性について)話題にするでしょうね」と、女性の立場がいまだに弱いことを吐露した。それもそのはず、アンバーがジョニー・デップからのDVを告白した際には、アンバーの言葉を信じない人も多くいたからだ。

昨年10月からハリウッドではセクハラ問題が大きな話題になり、「#MeToo」や「Time’s Up」などのセクハラ撲滅運動がスタートした。しかし、ハリウッドでは男女のギャラの格差についても近年問題になっている。

アンバーは「女性のギャラは男性よりも少ないの。私たち女性はヘアやメイクに時間がかかるから、撮影現場にいる時間がもっと長いのよ」「私は私たちが本質的に欠陥のあるシステムの中で働いているということを強調したいの」と主張し、男性の方が女性よりもギャラが多いという不公平な社会について指摘した。

ジョニー・デップは今年10月、『GQ』誌にDVの疑惑について「殴れるわけがない」と改めて否定。アンバー・ハードの弁護士がすぐさまジョニーの主張は正しくないとコメントを出し、今もこの疑惑を巡ってお互い主張を譲らない状況だ。とはいえアンバーの言う通り、DVやセクハラを告白することで逆に非難されてしまう人もいる。それ故、自身の被害を公にできない人は今もまだ大勢いるだろう。

画像は『Glamour 2018年11月27日付Instagram「“My job provides me with a platform. Silence is complacency.”」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 朝倉リリー)