働く上で大きなモチベーションとなるのが給料だが、その給料を左右するのが査定制度だ。日々の仕事ぶりや成果をチェックし、正しく評価されれば、成果を上げた社員は昇給するはずだが、実際には査定制度そのものが機能していない企業もあるようだ。
企業口コミサイト「キャリコネ」には、査定制度に疑問を持つ声が多く寄せられている。【参照元:キャリコネ】
「工程を遅らせている人が高評価、少ない人員で間に合わせている人が低評価」
「査定制度は不明瞭。どんな評価をしているかは闇の中のためモチベーションが上がらない。昇給に関しては無いと思った方がいい。一度張り付いたグレードはよっぽどのことが無い限り変わらない」(代理店営業 30代後半女性 正社員 年収300万円)
「査定制度というものも機能しておらず年功序列です。頑張ろうが頑張らなかろうが給料は変わらない」(代理店営業 30代前半男性 正社員 年収435万円)
「査定制度が無い。典型的な零細企業体質。入社時の金額で将来が決まります」(その他 40代前半男性 正社員 年収400万円)
「査定制度は平等にと言っているが全くそんな事は無い。工程を月単位で遅延させている主任がA評価をもらい、少ない人員でギリギリ工程に間に合わせている主任がB評価」(その他 30代前半男性 正社員 年収400万円)
「給料やランクが上がらず、自身の評価がフィードバックされるわけでもない」「どのように査定されているのかわからない」という口コミが寄せられた。「年功序列で査定は関係ない」「上層部の視点と現場の視点が違い、本来成果を上げている人が正当に評価されていない」という声もある。
さらに、そもそも査定制度がない企業もあった。この場合、昇給や昇格がほぼ見込めないということだ。
査定制度がない、または機能していない企業では、社員のモチベーションや達成感は育たないだろう。誰にでも甘い評価は良くないが、「本当に会社の利益に貢献し成果をあげた人」には、正しい評価と相応の対価を支払うべきである。
査定制度がある企業も、運用方針をチェックすべき
「査定制度は機能していない。感覚的な評価になるため、役員の好き嫌いで給与のUP/DOWNが決まる」(法人営業 20台前半男性 正社員 年収400万円)
「査定制度が悪い。『仕事をちゃんとしている人』と『仕事をサボるが社内営業をしてる人』の区別がつかない管理職が、ほとんど気分で査定している。査定基準はあって無いようなもの」(マンション・ビル管理 30 代後半男性 正社員 年収350万円)
「仕事や売上に応じた査定制度ではなく、役員・上司に気に入られたものに高い給与を支払う仕組み。アピールが上手な社員のみが残り、実力のある社員は退職するため、若い社員が苦労し退職する傾向にある」(コンサルタント 20代後半女性 正社員 年収320万円)
査定が、上司の感覚や好き嫌いで行われている場合もある。口コミでは、「気に入られた人や、仕事はできなくても社内営業が得意な人が不釣り合いな評価をもらっている」という声が多く見られた。
その結果、実力のある社員が退社し、力のない社員ばかりが残ってしまうことにも繋がりかねなり。こうした不当な評価は能力のある人材を逃し、会社のレベルを落としてしまうことになる。長期的な視点で見ると大きな損失だ。
もともと査定制度がない企業は、社員を正当に評価し、伸ばしていくための制度を構築すべきである。また、すでに査定制度がある企業も、
・社員を「相対評価」ではなく、「絶対評価」でチェックしているか
・定期的に査定が行われているか
・マイナス面も反映しているか
・評価基準に個人の感情が入っていないか
など、その評価が正しくなされているか見直す必要があるだろう。
本当に評価されるべき優秀な人材がステップアップすることは、企業の利益と発展につながる。今一度、正しい査定制度を明らかにし、運用していくべきだ。