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デイトナ初参戦決定の小林可夢偉「2017年優勝チームでの北米デビューが楽しみ」

2018年11月28日 11:21  AUTOSPORT web

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強豪WTRからデビューするデイトナ24時間が楽しみと語った小林可夢偉
11月28日、IMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップの強豪、ウェイン・テイラー・レーシング(WTR)がシリーズ開幕戦デイトナ24時間レースの参戦体制を発表。TOYOTA GAZOO RacingでWEC世界耐久選手権を戦うフェルナンド・アロンソと小林可夢偉が同チームからスポット参戦することが明らかにされた。

 2018年のF1最終戦アブダビGPをもって一度F1から身を引くアロンソは今年1月、オンローク社製のLMP2カー、リジェJS P217・ギブソンを2台体制で走らせるユナイテッド・オートスポーツからデイトナ24時間に初参戦。フィル・ハンソンと、2019年のマクラーレンF1のシートを掴んだランド・ノリスととも23号車リジェをシェアして決勝に臨むも、ブレーキトラブルなどで遅れ総合38位でレースを終えている。
 
 レース後「来年以降も出る」と宣言していたアロンソだが、その言葉が発せられてから約10カ後、元F1王者の2度目のデイトナ挑戦が実現することが決まった。

「コニカミノルタ・キャデラック・チームとウェイン・テイラー・レーシングに加わり、デイトナの24時間レースを一緒に戦えることをとてもうれしく思っているよ」とアロンソ。

 2017年にはインディ500に参戦し、2019年の再挑戦に向けて準備を進めているとみられる元F1王者は「デイトナ24時間は間違いなく、アメリカと世界のモータースポーツにおける最高のレースのひとつだ」と述べた。
 
「(レースのために)アメリカに戻ると、いつも特別に感じるんだ。ファンによって作られたその雰囲気は、素晴らしい週末をよりユニークにしてくれる。僕は勝つために戦うのはもちろんだけど、それ以外にもレース楽しみを持っていたファンのみんなの顔に笑顔を残したいと思っているんだ」

 2度目の挑戦となるデイトナについて「僕は今年、プロトタイプカーと耐久レースのデビュー戦をデイトナのコースで飾った。残念ながらブレーキの問題で目標としていた表彰台には届かなかったけれどね」と語ったアロンソはその後、F1とWECを掛け持ちしながら1年間を戦い、今シーズン末をもって一度F1から距離を置くことを決めた。

■アロンソ「世界トップクラスのレースを制覇したい」

 そうしたなかで2019年については、2018年5月から2019年6月まで続くWECへの参戦を継続しながらインディ500への再戦を固め、同時に他のレースに出場するチャンスを窺う姿勢をみせていた。

「F1とWECの両方で激しい戦いを終えた今、僕は本当に2019年シーズンを楽しみにしているんだ。そのなかで世界でもっとも重要なレースのひとつを制覇しようとしている」

「僕は勝利に飢え、欲望に満ち溢れているんだ! 次のシーズンの最初のレースを、コニカミノルタ・キャデラックのチームメイトと戦うことが待ちきれないよ!」

 そんなアロンソのチームメイトとして、ともにウェイン・テイラー・レーシングからデイトナに臨む可夢偉は、F1王者より一足はやくスポーツカーレースに参入。現在はアロンソも加入したTOYOTA GAZOO RacingでWECの3シーズン目を戦っている。

「まずは伝統あるデイトナ24時間に挑戦するという素晴らしい機会を与えてくれたコニカミノルタ・キャデラック・チームとウェイン・テイラー・レーシングに感謝したいと思います」と語った可夢偉。

「デイトナ24時間はアメリカはもちろん、世界でもっとも人気のあるスポーツカーレースのひとつであり、2017年に総合優勝を果たしたチームからデビューできることにとても興奮しています」

「また、僕にとってこれが初めてのアメリカンレースとなるので、チームと一緒に戦うこの一戦を楽しみにしています」

 可夢偉のコメントにもあるように、WTRはキャデラックDPi-V.Rのデビューレースとなった2017年のデイトナ24時間で総合優勝を飾ったチームだ。その年、WTRは第2戦セブリング12時間でも勝利、最終的に開幕4連勝を挙げ、同年のシリーズチャンピオンを獲得している。
 
 さらに、2018年は度重なるタイヤトラブルに泣かされ総合15位に終わったものの、2013年から2017年にかけては5年連続でデイトナ24時間の総合表彰台を獲得していることからもWSCCの強豪チームの一角であることは明らか。可夢偉とアロンソという“スタードライバー”が加わったWTRが2019年デイトナ24時間の台風の目となるのは間違いないだろう。