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過半数の企業で正社員不足「中途採用も第二新卒も応募がない」  飲食店では8割超で非正社員不足

2018年11月27日 12:11  キャリコネニュース

キャリコネニュース

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帝国データバンクは11月21日、「人手不足に対する企業の動向調査」の結果を発表した。企業に「現在の従業員の過不足状況」を質問したところ、「正社員が不足している」と答えた企業は52.5%に上り、2006年の調査開始以来、過去最高を更新した。業種別では、「放送」が78.6%でトップだった。

調査は、今年10月、全国2万3076社を対象に実施し、9938社から回答を得た。

「採用コストが上昇」「新卒も中途も応募がない」

正社員が不足している業種は「放送」に続き、「情報サービス」(74.4%)、「運輸・倉庫」(70.6%)「建設」(68.6%)、「自動車・同部品小売」(65.0%)が続いた。上位8業種で「不足」と答えた企業が6割を超えている。

企業規模別で見ると「大企業」(60.8%)、「中小企業」(50.3%)、「小規模企業」(45.3%)と、企業規模が大きくなるほど人手不足の度合いが強まっている。

34.1%の企業が非正社員も「不足」と回答した。業種別では「飲食店」が84.4%で、他業種を大きく引き離した。以降、「飲食料品小売」(56.3%)、「メンテナンス・警備・検査」(55.7%)、「娯楽サービス」(54.9%)「人材派遣・紹介」(54.7%)が続いた。上位10業種中、7業種が小売・個人向けサービスであり、接客業を中心に人手不足が深刻だ。

規模別では、「大企業」(37.0%)、「中小企業」(33.3%)、「小規模企業」(32.8%)となっている。中でも「小規模企業」の人手不足は過去最高を記録した。

企業からは、

「システム開発案件は多いが、人手不足が深刻である。中途採用も第二新卒も応募がない。パートナー企業からの人材も手配できない状況」(ソフト受託開発、東京都)
「人手不足のため、紹介する人材が確保できない」(事業サービス、大阪府)
「建設現場は忙しく、人手不足が工程を遅らせるなどの問題が発生する状況」(冷暖房設備工事、北海道)
「減額された介護報酬に対して、人材確保が困難であり、人件費が上がっている」(老人福祉、青森県)

などの声が挙がっていた。