日本能率協会は11月21日、「チームの雰囲気が働く人の満足度やモチベーションにどう影響しているか」を調査した結果を発表した。調査は今年9月~10月にインターネットで実施し全国の20歳~69歳までの正規・非正規雇用の就業者1000人から回答を得た。
現在所属している職場のチームの雰囲気への満足度を聞くと、全体で「とても満足している」(10.9%)、「やや満足している」(43.6%)という結果で、満足している人が54.5%で過半数に達した。
年代別で比較すると、50代では、満足している人が47.6%で半数以下だった一方、20代、60代は約6割が満足していると答えた。
雇用形態別で比較すると、正規職員で「満足している」と答えたのが57.8%に対して、非正規職員で「満足している」と答えたのは48.6%で、9.2ポイントも差が開いた。
チームの雰囲気に満足していない理由 「困ったときに助け合わない」「本音を話せない」
「チームの雰囲気に満足している人」に理由を聞くと、1位は「困ったときに互いに助け合うから」(39.6%)、2位は「自分なりの創意工夫で仕事を進めることができるから」(27.2%)、3位は「互いに情報を共有したり学びあったりしているから」(22.2%)だった。
男女別で比較すると、女性では43.7%の人がが「困ったときに互いに助け合うから」を満足に感じる理由として挙げており、男性より7.1ポイント高かった。男性では、19.4%が「互いの貢献を認め合えているから」と回答し、女性より6.8ポイントも高かった。
また、「チームの雰囲気に満足していない人」に理由を聞くと、1位は「フェアな評価がなされていないから」(24%)、2位は「困ったときにも互いに助け合うことがないから」(21.8%)、3位は「互いに本音を話せないから」(21.3%)という結果だった。
男女別で比較すると、女性では、「チームリーダーが独断で物事を決めるから」が17.6%で男性より6.2ポイント高く、男性では、「チームのビジョンや目標が共有されていないから」18.8%で女性より4ポイント高かった。
「どのようなチームに魅力を感じるか」については、「困ったときに助け合えるチーム」(47%)が最多で、以降、「メンバー同士が仲の良いチーム」(29.5%)、「コミュニケーションが活発なチーム」(28.2%)だった。
上司から言われてやる気がでる一言「ありがとう」「よくやった」「頑張ってるね」
「職場のチームリーダーが、チームの雰囲気を良くすることができているか」を聞くと、全体で最も多かったのは「できている」(38.9%)で、以降「どちらでもない」(33.4%)、「できていない」(27.7%)という結果だった。
「現在のチームに満足している人」と「満足していない人」を比べると、「現在のチームに満足している人」では、64.8%が「できている」と回答したが、「満足していない人」では53.8%が「できていない」と答えた。この結果から、リーダーのチームを管理する力が、いかに重要かということがうかがえる。
上司から言われて嫌だと思う一言では、「使えないな」(33.8%)が最多で、以降、「そんなこともできないのか?」(32.6%)、「余計なことをするな」(23.4%)と続く。
一方、上司から言われてやる気がでる一言で、最も多かったのは「ありがとう」(35.1%)で、次いで「よくやった」(23.9%)、「頑張ってるね」(19.8%)という結果だった。