2018年F1アブダビGP決勝で、レッドブル・トロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーはリタイア、ブレンドン・ハートレーは12位だった。
予選でパワーユニット(PU/エンジン)トラブルに見舞われたガスリーは、他のユーズドのパワーユニットエレメント(ICE、TC、MGU-H、MGU-K)に交換し、ペナルティを受けることなく17番グリッドからスタート。最初にスーパーソフトタイヤを装着し、ウルトラソフトに交換する1回ストップで走った。終盤、入賞圏内までポジションを上げていたが、トラブルが発生し、マシンをとめた。ホンダはレース後、「PUのオイル漏れによるトラブルが発生した」と説明している。
ハートレーは16番グリッドからウルトラソフトタイヤを履いてスタート、スーパーソフトに交換する1回ストップ戦略が準備されていたが、1周目にアクシデントが発生した影響を受けてすぐさまピットインしなければならず、ほぼレース全体を1セットのタイヤで走り切らなければならなかった。
トロロッソ・ホンダは今回ノーポイントに終わり、ザウバーからF1コンストラクターズ選手権8位の座を奪還することはかなわず、合計33点のランキング9位で2018年シーズンを終えた。
■レッドブル・トロロッソ・ホンダ
チーム代表フランツ・トスト
トロロッソにとってアブダビの週末は最高のものとはならなかった。ピエールはとてもいいスタートをして13番手に上がり、その後も順位を上げていった。ペースがよく、本当なら10位でフィニッシュできたはずだった。しかし残念ながら残り数周のところで問題が発生して、リタイアしなければならなかった。この問題についてはこれから詳しく調査を行う。
これがピエールがトロロッソで走る最後のレースだった。彼は一年を通してチームに献身的に協力し、大きく成長、アストンマーチン・レッドブル・レーシングにふさわしいドライバーであることを証明した。素晴らしいパフォーマンスを発揮してくれたことに感謝し、今後の活躍を祈る。
ブレンドンは、ウルトラソフトでレースをスタートし、チームはピエールとは逆の戦略を用意していた。しかし1周目のターン8でのアクシデントの影響を受けたため、予定よりずっと早くピットインさせて、フロントウイングを交換しなければならなかった。その後、彼はリヤタイヤのオーバーヒートに苦しみ、最終的には12位フィニッシュという結果で、ポイントには届かなかった。LMP1からF1に転向し、適応するのは簡単なことではなかっただろう。F1のあらゆることひとつひとつに慣れなければいけなかった。特にタイヤマネジメントに対応するのは大変なことだった。だがブレンドンは時に不運に見舞われつつも、シーズンのなかで成長していった。
入賞でシーズンを締めくくることができれば素晴らしかっただろうし、トロロッソとホンダにとって、協力し合って作業に取り組んできた、その努力が報われることになっただろうが、残念ながらそうはならなかった。
サーキットに来ているスタッフ、イタリア、日本、イギリスのファクトリーで働くスタッフの全員に感謝する。最善を尽くし、努力を重ねて、また来年戻ってこよう。