2018年F1第21戦アブダビGP予選でトップ10に入ったドライバーたちが土曜日を振り返った。
■メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ
ルイス・ハミルトン 予選=1番手
シーズン最後の予選を1-2で締めくくれるなんて最高だ。メルセデスの全員のことを誇りに思っているし、彼らのサポートなしには無理なことだったから、チームの一員であることも誇りに思う。今年のレース週末におけるチームのパフォーマンスを見ると、メカニック、エンジニア、戦略担当など、全員がさらに向上してきた。僕らチームがこれからも上昇を続けていくことは分かっているから、とても心強い。コースに出て行って彼らをガッカリさせるわけにはいかないという気持ちにさせてくれる。
今日の予選は素晴らしかったし、大いに楽しめた。とてもスムーズに進み、チームはマシンを良い領域に持っていくことに成功した。最後の走行でタイムを縮めるのはいつだって難しいことで、Q3でのそれまでのアタックが速かった場合は特にそうなんだけれど、それでも今日は他との差を広げることができた。
明日は長いレースになるし、やるべき作業はたくさんあるが、今日にはとても満足している。シーズンを好調なままで終えたい。そこを基盤に、来季も強い状態でスタートできるようにね。
今日の予選では感情が込み上げてきた。このマシンで予選を走る最後の時間だったからだ。今年はこのマシンと一緒にローラーコースターのようなシーズンを送ってきた。今までかかわったどのクルマよりも、このクルマとは感情的な面での結びつきが強い。“彼女”とともに苦しい思いをしたこともあったけれど、今年“彼女”と仕事をすることができてとても光栄だった。
■メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ
バルテリ・ボッタス 予選=2番手
チーム全体が素晴らしいパフォーマンスを発揮した。ブラジルでコンストラクターズタイトルを獲得したにもかかわらず、いまだに高いレベルの仕事をし、全員がこの場にいることを楽しみつつ、高いモチベーションを持っているというのは感動的なことだ。
今日はポールを期待していたけれど、ルイス(・ハミルトン)がまたしても桁外れな予選を走った。僕はQ3では十分なタイムを見つけられなかった。Q3最初の走行の後、改善の余地があることは分かっていて、僕もルイスもタイムを更新できたが、彼の方がより完璧にアタックをまとめ上げたんだ。
けれどもQ3で満足のいくアタックラップを走れたこと、チームのために懸命にやった結果としてフロントロウが独占できたことを、うれしく思っている。僕らのペースはよかったと思うけれど、フェラーリやレッドブルとは接戦だったから、明日のレースがどうなるかは様子見だね。
レースでは前に出るチャンスが必ずあるので、機会を伺いつつ、1位になれることを願うよ。
■スクーデリア・フェラーリ
セバスチャン・ベッテル 予選=3番手
今日の僕らは、タイヤ戦略という面で正しい方向に向かって取り組んでいたし、うまくやれたと思う。昨日はあらゆることを試してみたものの、ハイパーソフトタイヤが長持ちしなかったので、スタートタイヤとして好ましくないという確信を持っていた。
2回目のランでタイムを縮めることができるだろうと分かっていた。ウルトラソフトでスタートしたかったから、Q2でリスクを負ってでも、同じコンパウンドで2回のアタックを走ったことに満足している。
全体的に見て予選には満足だ。明日はフロントロウからスタートしたかったが、ライバルたちはおそらく、Q3最後の走行までパフォーマンスをセーブしていたのだろう。
ガレージの皆に伝えたように、レースでは力の限り戦うつもりだ。何が起きてもおかしくはない。今日はストレートでのスピードはよかったが、ダウンフォースが足りず、最終セクターで遅れた。何ができるか考えるよ。間違いなく長いレースになる。
■スクーデリア・フェラーリ
キミ・ライコネン 予選=4番手
堅実な予選だったし、今日はひとつもマシンに悪いところがなかったと思う。不満は何もないよ。実際、うまくいっていたしね。ただ、特にセクター3でスピードが少しばかり不足していた。僕らがタイムを失っていたのは主にセクター3で、それは週末を通して変わっていない。
セッション序盤ではライバルたちはプッシュしていなかったんじゃないだろうか。それで最終的には差が大きくなってしまった。
明日に向けてはベストを尽くすとしか言えない。僕らはウルトラソフトタイヤでレースをスタートするが、全トップチームが同じ選択をしている。このコンパウンドは昨日は試さなかったし、金曜のロングランでレースペースはつかめているけれど、プラクティスはレースそのものとは違う。それにレースでは通常、差は少し縮まる傾向にある。
■アストンマーチン・レッドブル・レーシング
ダニエル・リカルド 予選=5番手
今日は速さがあって楽しい予選だった。キミ(・ライコネン)に勝って4番手を手に入れたかと思ったが、最終的に彼の方が0.05秒、僕より速かった。もちろん5番手より4番手の方がよかったけれど、僕らは目標どおりウルトラソフトでQ2を突破することができた。
ウルトラとハイパーの差は大きくて1秒も違うかもしれない。つまり、ウルトラでQ2を突破するには、完璧なアタックをする必要があった。(ウルトラで出したタイムが)10番手で、かなりきわどかったけれど、チームから(最後のハイパーでの)アタックを中断するよう指示が出た。ぎりぎりで残ることができたんだ。
Q3最初の走行はうまくいき、上位にかなり迫ることができたように思ったが、メルセデスとフェラーリはさらにタイムを縮めていった。
チームとして5番手と6番手という結果は、それほど特別なものには見えないだろうけど、上位との差は小さいし、僕らは高い競争力を示している。レースペースは堅実だし、デグラデーションがフェラーリやメルセデスより良い状態であれば、プレッシャーをかけていける。
2台のフェラーリの後ろからスタートすることになる。現状では彼らが僕の、表彰台へ向かう道の障害となっているから、できるだけ早く彼らの前に出られるように努力するよ。僕らのマシンは週末を通して、特に最終セクターで強さを発揮しているので、表彰台をかけて戦えると思う。
■アストンマーチン・レッドブル・レーシング
マックス・フェルスタッペン 予選=6番手
今日の予選の展開にはあまり満足していない。Q3最初の走行の後、グリップを改善するためにはタイヤの温度を下げる必要があることが分かった。最後の走行で試してみたものの、残念なことにまだ温度が高すぎて、アタックラップを中止しなければならなかった。とにかくあちこちで滑っていて、最終セクターが特にひどかった。
マシンバランスも最近の予選と比べるとあまりよくなく、ラップから期待するようなパフォーマンスを引き出すことができなかったんだ。
ハイパーソフトでのスタートは元々の計画にはなかったものだが、面白くなるかもしれないし、他とは違うコンパウンドを履くことが助けになるかもしれない。
ここでのオーバーテイクは少し難しくて、絶対にブラジルのように単純にはいかない。トップに立つには戦略と運が必要になるだろう。繰り返しになるが、僕らのレースペースは良いようなので、表彰台に上がるためにベストを尽くすよ。
■ハースF1チーム
ロマン・グロージャン 予選=7番手
いい予選だった。Q3最初の走行は自分のキャリアのなかでも最高と言えるほどの出来だったよ。フィニッシュラインを越えた時、これ以上の走りをする余地はないと思った。いいラップを走れたから満足だ。
自分たちが競争力を発揮できるかどうか確信が持てなかったコースで、またQ3に進出し、年間のQ3進出回数をさらに伸ばすことができたのは素晴らしいことだ。
明日は長いレースになる。ハイパーソフトで何ができるのかは興味深いところだが、楽しみにしている。
■アルファロメオ・ザウバーF1チーム
シャルル・ルクレール 予選=8番手
今日はいい一日だった。シーズン最後の予選でいい結果を出すことができた。チームにふさわしいやり方で感謝を伝えることができたのもよかったね。
素晴らしい一年だった。明日、好結果を出してシーズンを締めくくることが目標だ。レースが楽しみだよ。
■レーシング・ポイント・フォース・インディアF1チーム
エステバン・オコン 予選=9番手
今日の予選結果には全体的にとても満足している。Q1ではとてもいいラップを走れたし、セッションを通してマシンの力を最大限に引き出せたと思う。FP3では(パワーユニットのトラブルのために)走行時間を失ったものの、チームの努力のおかげで予選に間に合って、Q3にも進出できた。
明日はトップ10より下にも脅威になるマシンは何台かいて、彼らは僕らより有利なタイヤでスタートする。僕らはハイパーソフトでスタートするが、うまく戦略を機能させられることを願っている。簡単にはいかないだろうけど、面白いレースになると思うよ。
■ルノー・スポール・フォーミュラワン・チーム
ニコ・ヒュルケンベルグ 予選=10番手
マシンからすべてを引き出せたと感じているし、Q3に進出できたことも満足だが、残念ながらライバルたちは最後のセッションでさらにペースを上げてきた。
僕らのパッケージには激しく戦える力があるので、レースではさらに高い競争力を発揮できるはずだ。中団チームの4台が明日、決着をつけるために競う。面白いレースになると思うよ。