2019年にレッドブルに移籍することが決定しているピエール・ガスリーにとって、2018年シーズンの最終戦アブダビGPは、トロロッソ・ホンダで過ごす最後の週末。しかし、金曜日はギヤボックスに不具合が発生するなど、出だしからつまずいた。
2日目の土曜日もアクシデントやトラブルに引き続き見舞われた。
最初のアクシデントは、フリー走行3回目。終了間際に、ブラインドコーナーの先でスロー走行していたロマン・グロージャン(ハース)と接触事故を起こし、マシンにダメージを負った。
セッション終了後にグロージャンがトロロッソ・ホンダのガレージを訪れ、直接謝罪。レース審議委員会も両者にペナルティを与えることはなかった。
「チームから、後方から君が近づいているという情報をまったく伝えられていなかったと、グロージャンから説明された」というガスリーは、マシンを修復し、午後の予選に臨んだ。しかし、予選ではQ1の最後のアタックで、今度はホンダ・エンジンが壊れた。
「エンジンが壊れ、それがどこなのかは把握しているが、その原因はまだわかりません。最終戦ということもあり、今後に向けてしっかりと調査したいため、サーキットで手をつけずに、HRD Sakuraに戻すことにしました」
ガスリーによれば、「1気筒、失った。最後の200mから300mでパワーがなくなった」という。これにより、ガスリーはQ1で敗退。予選は17番手となった。
ガスリーはレースに向けて、パワーユニットを交換するが、そのPUはすでにアメリカGPで使用し、その後組み立て不良の疑いがかけられてHRD Sakuraに輸送されたのち、問題がないことが判明していた中古のエンジンだ。したがって、グリッドペナルティを受けずに、日曜日のレースをスタートする予定だ。
「こんな形でトロロッソでの最後の予選を終えたくなかった。日曜日のレースではベストを尽くして、いい形でシーズンを終わりたい」(ガスリー)
明日にいよいよ最終戦。予選で16番手だったチームメイトのブレンドン・ハートレーとともに、2018年の有終の美を飾ってほしい。