引っ越しや新築を検討するとき、新物件の間取りは重要だが、和室があった方いいかどうかで迷ったことはないだろうか。畳は夏は涼しく、冬は温かいほか、高い吸湿作用で高温多湿な日本の気候にはぴったりだ。しかし、手入れが面倒なため、最近は和室を設けない物件も多い。
和室の必要性に疑問を抱く人物は11月16日、5ちゃんねるに「家を建てる時に畳の部屋って必要あると思う?」というスレッドを立て、
「マンションなんかでも一応今でも畳の部屋が一部屋あったりするじゃん いるのかなっていつも思うんだよ」
「ふと疑問に思ったんだがお前らの意見聞きたい」
と問いかけた。
「こたつ置けるから一部屋あったほうがいい」という意見も
和室は必要ないと考える人からは、「家具置けないし使い勝手悪い」「和室はメンテが面倒臭いしなぁ 使ってないのに畳は劣化するし障子も汚くなる」などの書き込みがあった。確かに、畳は古くなったら張り替えなければいけないし、障子も破けたら張替えだ。
しかし、全体で見ると「和室は必要」「和室が好き」と思う人が圧倒的に多く、次のような意見が寄せられた。
「むしろなかったらどこでくつろぐの」
「こたつ置けるから一部屋あったほうがいい」
い草の独特の香りでリラックスできるだけでなく、畳の吸音効果で和室には静かな雰囲気が漂う。5ちゃんねるのコメントの通り、くつろぐにはぴったりの空間だ。またフローリングに比べて柔らかいので、ドタバタ歩いても音が響きにくい。ファミリー層では、子どもが遊ぶ空間として使うこともある。現に、
「客間用に一部屋だけ作ったわ 子供が小さい時も重宝した」
と書く人もいた。
和室肯定派から寄せられた数々の投稿を見て、スレ主は「うーん、畳部屋はあった方がいいという奴もまだ結構いるんだな 悩むな」と書いていた。
新築時に和室を作る家が増加傾向、というデータも
実は、家を新築するときに和室を作るケースは増えている。アキュラホーム住生活研究所が2017年に発表した調査結果によると、「和室・畳コーナーのある間取りの割合」は、2009年(62%)、2014年(63%)、2015年(68%)、2016年(71%)と増加の一途を辿っている。
だが、平均帖数は減少傾向だ。広さを持たせて客室として使うのではなく、居住者がくつろぐスペースなどととして利用していると考えられる。近年では、リビングの一部に和室を設ける間取りも見られ、「和室=暗くて閉塞感がある」というイメージを覆している。
また、リクルート住まいカンパニーが今年11月に発表した「住んでよかった間取り」ランキングでも「畳コーナー」は4位にランクインしており、人気の高さがうかがえる。和室にも大きな魅力がある。今後家を建てたり、引っ越したりする人は、和室を検討してみてはいかがだろうか。