時間外労働は月80時間が「過労死ライン」と呼ばれている。月20日出勤だと、1日4時間以上残業するとこのラインを超えることになる。
しかし残念ながら実際のところ、このラインを超える人も少なくはない。過労死ラインを超えるという人は、どのような仕事を行い、どのような心持ちで働いているのだろう。
キャリコネ会員・キャリコネニュースSNSフォロワーから寄せられたエピソードの中から、「残業100時間以上」に注目。今回は「なぜそれも働けたのか/働いていたのか」に関する体験談を紹介する。
「終わらないのであれば、やるしかない。覚悟を持てるかどうか」
事務・管理職の30代男性は「1か月の総労働時間280時間、残業120時間程度が1つの山で肉体的な疲労感が積もりますね。でも140時間程度を超える頃には辛さは減っています」という。
男性曰く、スケジュールを見通し、比較的に楽なときから残業に身体を慣らすなどすれば「繁忙期などに備えることもできる」といい、「そこまで大変だとは感じていない」と語る。長時間労働については「擁護するつもりは無い」と述べるものの、
「終わらないのであれば、やるしかない。覚悟を持てるかどうかではないでしょうか。『甘えだ』とかは言いたくないけど、仕事を完遂させる義務があると思います。やれないのであれば早々に周りを味方にし、助けてもらう環境を作るべき」
とした上で、「やっていけるやり方を考え悩んで、そこに努力をするべきではないのだろうか」とコメントしていた。かなりの根性論だが、そうしないとやっていけない環境なのだろう。
「しんどくても、日にちが経つと慣れる」「土曜日は15時間睡眠」
「繁忙期は残業100時間超当たり前」という技術職の30代男性も、「忙しくなり始めたときはしんどいな、と思うのですが、日にちが経つとその感覚がマヒして深夜までの残業に体が馴染んでしまいます」とコメントしている。
「さすがに3か月連続100時間超えたときは、常に独り言を呟きながら仕事していましたね。今なら『精神崩壊していたのかな?』と思えますし、無理な残業は身体に良くないと思いますが、当時は『帰っちゃうの?』という空気や、上司の評価を下げたくないとかがありました」
また「残業120時間を超えて働いていたことがある」という営業の20代男性は、「1日に3時間ほど眠るより、 2日に1回、6時間寝る方が建設的だと思い、働いていました」という。
しかし土曜日は15時間睡眠、日曜日の夕方から買い物というサイクルが出来上がってしまった。外出が好きだったというが「連休があっても外出する気には全くならなかったですね」。残業100時間超は生活を蝕み、普通の休日すら過ごせなくなるようだ。