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トーガ古田泰子やゾゾなどが受賞、2018年度「毎日ファッション大賞」表彰式が開催

2018年11月22日 22:12  Fashionsnap.com

Fashionsnap.com

(左から)株式会社ZOZO 取締役 伊藤正裕、青木明子、古田泰子、仲條正義 Image by: FASHIONSNAP.COM
2018年度「第36回毎日ファッション大賞」の表彰式が11月22日、恵比寿のEBiS303で開催された。大賞は「トーガ(TOGA)」を手掛ける古田泰子、新人賞・資生堂奨励賞は「アキコアオキ(AKIKOAOKI)」のデザイナー青木明子、鯨岡阿美子賞はアートディレクターの仲條正義、話題賞にはゾゾ(ZOZO)の「ゾゾスーツ(ZOZOSUIT)」が受賞。表彰式では、アキコアオキの2019年春夏コレクションがショー形式で紹介された。

 「毎日ファッション大賞」は年間を通じてファッション活動で優れた成果を上げた個人や団体を顕彰する賞で、毎日新聞社が主催。表彰式では、同社の丸山昌宏代表取締役社長から受賞者に賞状と吉岡徳仁が手掛けたトロフィーが贈られた。
 古田は1994年にエスモードパリを卒業後、1997年にブランドをスタート。1999年に東京ファッションウィークに初参加し、2003年には毎日ファッション大賞新人賞・資生堂奨励賞を受賞した。2005年からパリに発表の場を移し、2007年にフランスの権威あるデザイナー賞として知られるANDAM fashion award、2009年に毎日ファッション大賞を受賞。2014年からはロンドンを拠点にコレクションを発表している。ブランド20周年を迎えた昨年には、東京のファッションウィーク「Amazon Fashion Week TOKYO 2018 S/S」で凱旋ショーを開催。これまでの国際的な活躍と今後のさらなる飛躍が期待できることが評価され、2度目の大賞受賞となった。古田は「サポートしてくれるスタッフと共に、一石を投じられる意味のあるデザインとは何かを毎シーズン考え、情熱を持ち、諦めずにただひたすら過ごしてきた。20年間の功績が認められたことは大変嬉しく思う」とコメント。また、今日の表彰式で初めてゾゾスーツの注目度の高さを知ったことを明かし、「ゾゾスーツと、私がやっているデザインのスタイルはもしかしたら対極にあるかもしれないと思った。店舗の空間作りから接客に至るまでがデザイナーの考えを伝える手段だと思っているので、極力実際に手に取って着て頂きたいが、今回違った考え方もあることを知り、身が引き締まる思いだった」と語った。
 新人賞・資生堂奨励賞を獲得したアキコアオキは、「LVMH Prize for Young Fashion Designers 2018」のセミファイナリストに選ばれるなど、創作活動において着実な成長が見られる点で高い評価を得た。青木は「今ここに立つことができているのは、普段からお力添え頂いてる皆さんのおかげ。装うという行為が新しい時代を作り出していく文化的なものとして信じて活動してきたが、今回の受賞を機にさらなる精進をしていきたい」とスピーチした。表彰式後には、今年10月にプレゼンテーション形式で発表した2019年春夏コレクションをショー形式で初めて披露。モデルのヘアメイクは資生堂ビューティークリエイションセンターが協力した。今後について青木は「海外での展開はもちろん意識している。日本でもう少し基盤を作り、しっかりと海外でどう打ち出していくか戦略を考えていきたい」と海外進出への意欲を示した。
 また、話題賞を受賞したゾゾからは取締役の伊藤正裕氏が表彰式に出席。ゾゾスーツの開発に携わった同氏は「歴史ある素晴らしい賞を頂き大変恐縮している。もっと使い勝手が良く、ストレスフリーなものに進化させていきたい」と意気込みをみせた。