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フランフラン約7年ぶり新ブランド「マスターレシピ」初の直営店が公開

2018年11月22日 16:13  Fashionsnap.com

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(右端から)フランフランの高島郁夫社長、沖野修也、森田恭通 Image by: FASHIONSNAP.COM
フランフラン(Francfranc)が、11月23日に京都・祇園エリアにオープンする新ブランド「マスターレシピ(Master Recipe)」の初となる直営店を公開した。2011年2月から2016年4月まで展開していた「ダブルティー(WTW)」以来、約7年ぶりの新ブランドとなり、ショップデザインはグラマラス(GLAMOROUS)の森田恭通、サウンドデザインは沖野修也が担当した。

 マスターレシピは2017年9月にフランフランの新商品ラインとしてデビュー。素材や人、技法、歴史、産地に裏付けされたストーリーのあるプロダクトを取り揃えているほか、職人とコラボレーションしたオリジナル商品を販売している。これまではフランフランのブランドの中で展開していたが、デビューから1年間を経て、異なる世界観で発信するためにブランドとして独立させた。単独の直営店を出店するのは今回が初めて。同社は新ブランドや新業態を出店する際は都内を選ぶことが多かったが、「ローカルな製品をグローバルへ」というマスターレシピの姿勢に適したエリアとして京都への出店を決めたという。
 京都に構える1号店の面積は約112平方メートル。3フロア構成で、地上1階に器や料理道具、布小物、アクセサリーを、2階にフレグランスやオブジェ、インテリアファブリック、美と健康に関する道具などを販売し、3階はオフィススペースとして利用する。1階には1,000円台から手に入るアイテムを、2階にはイワタ木工が手掛けるスネークウッドのけん玉(108万円)や、金閣寺の古材木工芸(20万5,000円~52万8,000円)といった希少価値の高い商品を揃えている。
 森田による内装デザインでは商品を包み込むように意識したといい、直線が活きるように曲線を取り入れたほか、京扇子の製造・販売を手掛ける白竹堂の扇子を使ったアートを吹き抜け空間に吊り下げ、ブランドの世界観を表現。外観は祇園エリアの景観を損なわないデザインに仕上げた。沖野は森田のデザインからインスピレーションを得て、ジャズをはじめとするジャンルをミックスして選曲したという。
 ブランドとして発展していくにあたり、デビュー当初の120~140アイテムだった展開商品数は550アイテムに拡充。日本国内26地域に加えてヨーロッパとアジアを中心とした世界20ヶ国からアイテムを編集し、店舗オープン時の構成比率は43.6%がオリジナル、56.4%がセレクトになっている。伝統技術にとどまらず「美しさ」や「新しさ」を重視し、職人や工房を訪ねるなどコミュニケーションを徹底した上で選定しているという。直営店の出店を機に公式サイトを立ち上げ、在庫数のある商品はオンライン販売する。
 かねてより伝統工芸に着目してきたという高島郁夫社長は、衰退している伝統工芸を盛り上げていきたいという思いをマスターレシピに込めていると話す。取り扱う商品の中には、国内に十数人しかいない駿河竹千筋細工の職人で唯一の女性かつ最年少の神谷恵美とコラボレーションしたアイテムも展開。フランフランの世界観でアレンジを加えたり選定することで、伝統工芸をテーマにした他社のブランドとの差異化を図っていく考えだ。高島社長はマスターレシピの今後について、3~5店舗の出店を構想しているという。
■マスターレシピ京都祇園店オープン日:2018 年11月23日(土・祝)住所:京都府京都市東山区祇園町南側 570-125営業時間:11:00~19:00 ※不定休電話番号:075-551-7100ブランド公式サイト