2018年はスーパー耐久に参戦したフェニックスレーシング・アジア。来季はいよいよスーパーGTにも参戦することになった 2018年のスーパーGTは11月10~11日に栃木県のツインリンクもてぎで行われた第8戦で幕を閉じたが、早くも2019年に向けた噂がパドックで飛び交っていた。そのなかでも注目のひとつだったのが、香港のフェニックスレーシング・アジアの参戦だが、11月16日、マカオでオートスポーツwebの取材に応えたチーム代表兼ドライバーのマーチー・リーは、2019年のGT300参戦がすでに決定していると認めた。
フェニックスレーシング・アジアは、ヨーロッパでGTレース等で活躍しているトップチーム、フェニックスレーシングのアジアでの活動を担うべく、2016年に生まれたチーム。2018年はスーパー耐久に参戦したほか、ブランパンGTシリーズ・アジアにも参戦。またドバイ24時間にも参戦するなど、アジアで幅広く活動を展開している。
そんなチームは2017年オフにもスーパーGT参戦の噂があったが、18年にふたたびその噂が流れた。この噂に対し、マカオでマーチー・リー本人に真偽のほどを尋ねると、「参戦の噂は、そのとおりだ」と答えた。
「僕たちはスーパーGTに出場するためにGTAと交渉を終えたところなんだ。スーパーGTのようなハイレベルなレースに出られることになって、すごく喜んでいるよ」とリー。
リーによれば、来季のスーパーGTに向けては、今季のarto-Panther Team Thailandと同様アジア枠を使ってのフル参戦となる。すでにドライバーラインアップも決まっており、リーとともに23歳のショーン・トンが組む。さらに富士での長距離レースのときには、アデリー・フォンが加入。全員が香港のドライバーだ。
「香港のベストなドライバーを揃えていると思っているよ。これから全員がさまざまなことを学ばなければならないと思っているけど、ベストを尽くすつもりだ」とリーは語る。
今回の参戦の決断については、「今年スーパー耐久でさまざまなことを学ぶことができた。これまでさまざまなことを学んできたし、いつも日本のファンに温かい歓迎を受けてきたからね。この活動で日本でのやり方もたくさん学ぶことができた」と2018年から参戦を開始したスーパー耐久での経験が大きいという。
チーム体制、ドライバーともかなり侮れない体制になりそうだが、気になるのはそのマシン。ただリーは、マシンについては「まだ最終的に決断はしきれていない」と明言を避けた。これまでチームはアウディ、ベントレーを使用してきたが、また別の選択肢もありそう。
スーパー耐久での活躍を見ても分かるとおり、フェニックスレーシング・アジアのチーム力は非常に高い。来季のGT300における台風の目になるかもしれない。