今週末のアブダビGPは、ブレンドン・ハートレーにとってトロロッソ・ホンダからF1に参戦する最後のレースになる可能性が高い。
現在28歳のハートレーは今シーズン、レッドブルのモータースポーツコンサルタントであるヘルムート・マルコに、2年目もトロロッソに引き留めたいと思わせるだけの十分な成果を残せていないとパドックでは囁かれている。
報道によれば、トロロッソはF2レーサーであるアレクサンダー・アルボンを獲得し、1年ぶりのF1復帰が決まっているダニール・クビアトとの体制で2019年に臨むことを目論んでいるようだ。
自身の将来に不透明感が増すなかで、ハートレーはヤス・マリーナでのアブダビGPにすべてを注ぎ込む覚悟を固めている。
「これが今シーズンの最終戦となる。僕としては前向きな気持ちで臨むだけだ」と、ハートレーはレース直前のプレビューでその決意を語った。
「シーズン終盤にかけては強さのある走りができてきたし、直近の数レースは、マシンが高得点を出せるほど速い状態になくても僕のパフォーマンスは良かった」
「最近のパフォーマンスについても、シーズンを通して実力が向上してきたことについても、自分では満足している。今週末のレースで良い結果を出して、好調なままで1年を終えたいと思っている」
ヤス・マリーナ・サーキットは、F1コミュニティから高い評価を受けている。これは基幹施設の素晴らしさや、シーズンの最終戦であることに伴って醸し出される特別な雰囲気によるものだ。
またコース自体も、レイアウトがそれほど複雑ではないにもかかわらず、走行が難しい箇所がいくつかある。
「アブダビは面白いコースだ。特に最後の部分でホテルの下を通るところなどは、市街地コースのような感じもある」とハートレーは付け加えた。
「とても平坦で、路面の傾斜や起伏が少ない。オーバーテイクがやりにくいんだ」
「このコースではタイヤマネジメントがとても重要になってくる。たとえ予選であっても、最終セクターでリヤをコントロールし続けることが非常に難しい」
「僕たちはブラジルでもこの問題に悩まされたから、原因を探らなくてはいけない。それでも、最新スペックのホンダのパワーユニットを搭載しての今度の予選では、良い走りができると確信している」