11月24~25日にいよいよ2018年シーズン最終戦を迎えるVASCヴァージン・オーストラリア・スーパーカー。今季限りで撤退を表明し、最終戦ニューキャッスル500がワークス活動最後のレースとなるニッサン・モータースポーツは、オーストラリアの乳がん撲滅ネットワークの活動を支援すべく、ピンクのチャリティカラーを採用して戦うことを発表した。
2018年のシリーズに参戦するリック・ケリー、マイケル・カルーソ、アンドレ・ハイムガートナー、そしてシモーナ・デ・シルベストロの全4台のニッサン・アルティマ・スーパーカーは、カラーリングの基本デザインはそのまま踏襲しつつ、レギュラーカラーをすべてピンクに塗り替えたマシンでレースに挑むこととなった。
とくに伝統のカストロール・カラーを採用するケリーのマシンは、そのコーポレートカラーであるグリーンの部分をすべてピンク基調へと大胆に変更し、BCNA(Breast Cancer Network Australia)の活動に対する支援と協賛を表現している。
そして2013年のワークス活動開始以来、ケリー・レーシングとともにVASCを戦ってきたニッサン・モータースポーツが、このレース限りでワークス活動を終了することに伴い、4台のアルティマ全車のフロントウインドスクリーン上部には『Thanks Nissan』のバナーも掲げられることとなった。
また、ケリーとシモーナはレースウイークを通じてピンクのレーシングスーツを着用。最終戦終了後にはチャリティオークションを行い、その収益をすべてBCNAに寄付する。
「これまでのキャリアで、ピンクのカラーリングが施されたマシンをドライブするのはこれが初めてだ。最終戦ニューキャッスルの週末に、こうしてBCNAの活動に協賛することができて本当に光栄だ」と、“ピンク・カストロール”をドライブする予定のリック・ケリー。
「統計データを見せてもらったが、乳がん患者が毎日のように増え続けている悲劇を始めて知った。レースチームとして、何らかの形で乳がん撲滅のための支援ができればこんなにうれしいことはない。次の週末、そしてニッサン・ワークス最後のレースで、チーム一丸でこうした活動ができることを光栄に思うよ」
「僕らのアルティマは昨年の最終戦でもとても速かったし、ニューキャッスルは相性のいい場所なんだ。毎年のように表彰台を獲得しているし、願わくば今季最高のポジションで4台がフィニッシュラインを越えられるといいね。BCNAと僕らのスポンサーに誇りを持ってもらえるリザルトを持ち帰りたい」
今季第6戦のウイントンで勝利を飾っているケリーは、今季ニッサン勢最上位となるドライバーズランキング9位と奮闘。カルーソとハイムガートナーは17位と18位、シルベストロは2年目のジンクスに苦しみ24位と低迷している。
ケリー・レーシングはこのレース限りでニッサンからのファクトリーサポートを失うものの、来季はエントリー名を“ケリー・レーシング”に戻して、引き続き4台のニッサン・アルティマで戦う計画だ。