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カラム・ターナー、ゾーイ・クラヴィッツが称賛 『ファンタビ』J・K・ローリングの偉業

2018年11月20日 16:02  リアルサウンド

リアルサウンド

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 11月23日に公開される『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』のキャスト陣による、J・K・ローリングについてのコメントが公開された。


参考:初登場のベビーニフラー兄弟の姿も 『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』本予告


 『ハリー・ポッター』魔法シリーズ最新作となる本作では、シャイでおっちょこちょいな魔法動物学者ニュートが、仲間や魔法動物たちと共に、魔法界と人間界を脅かす“黒い魔法使い”グリンデルバルドに立ち向かう模様が描かれる。


 1997年(日本では1999年)に第1作目である『ハリー・ポッターと賢者の石』が出版されるや、瞬く間に世界的ベストセラーとなり人気作家の1人となった原作者のローリング。以降、新作が発売されるたびに本屋に行列ができるほどの熱烈なファンを獲得した『ハリー・ポッター』シリーズは、2001年より映画化プロジェクトがスタート。原作と同名タイトルで公開された第1作目は、ローリングが紡いだ魔法ワールドの世界を見事に映像化することに成功して絶賛され、世界興収約9億7400万ドル、日本でも興行収入203億円を記録して同年最大のヒット作となった。その後2007年(日本では2008年)に出版された第7作目『ハリー・ポッターと死の秘宝』をもって惜しまれつつも完結を迎えた同シリーズだが、シリーズ累計発行部数は4億5000万部以上。2011年に完結した映画版もシリーズ累計興行収入約9,268億円を記録し、『スター・ウォーズ』シリーズを超えて、シリーズ映画史上No.1となる大成功を収めている。


 そして2016年に新たな映画化プロジェクト『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』が公開。2001年に出版された『幻の動物とその生息地』の物語上の著者であるニュート・スキャマンダーを主人公とし、ハリー・ポッターを主人公として描かれた物語よりも前の1920年代を舞台とした同作は、全世界興収約8億ドル以上を記録。これまでの映画化作品でも製作として携わってきたローリングは、同作では脚本も手掛け、今回の『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』でも引き続き脚本を担当している。


 魔法界だけでなく人間界をも巻き込まんとする危機を描く最新作では新たなキャラクターも登場。その1人であるニュートの兄・テセウスを演じたカラム・ターナーは「僕たち誰もが子供の頃、J・K・ローリングが書いた原作を読んだり、映画を観たりしてきたので、その世界の一員となれるのは嬉しかった。彼女はトルストイにも匹敵するようになるだろう。いや、ある意味、既にそうなっているね」と、ローリングを世界的な文豪であるレフ・トルストイに並べて、作品に参加することの喜びを語った。


 『戦争と平和』など、現実社会を捉えた写実主義の手法を用いたことで知られるトルストイだが、リタ・レストレンジ役のゾーイ・クラヴィッツは「J・K・ローリングが素晴らしいのは、魔法使いやはみ出し者とそれ以外の人との隔たりについて描いていることよ。これはもちろん今日の現実社会でも起きていることであり、ずっと世界中で起きていたことね。J・K・ローリングはこのようなクリエイティブな世界と現実の世界との類似を描いているわ」と語り、ファンタジーを描きながらもトルストイのように現代社会の有り様や問題を作品に反映させるローリングの作家性を称えている。(リアルサウンド編集部)