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米トランプ大統領、山火事視察も被災地名を言い間違え 国民の怒り買う

2018年11月20日 12:52  Techinsight Japan

Techinsight Japan

トランプ大統領“言い間違い”は今に始まったことではないが…(画像は『President Donald J. Trump 2018年11月15日付Instagram「Was just briefed by FEMA Administrator Brock Long and Secretary Ryan Zinke, who are in California.」』のスクリーンショット)
今月8日、加州北部で発生した山火事「キャンプ・ファイアー(Camp Fire)」。17日には米トランプ大統領が被災地の視察に訪れたのだが、そこで被災地名を何度も言い間違えるという失態を見せ、国民から再び大ひんしゅくを買うこととなってしまった。

カリフォルニア州の山火事史上最悪の事態を招いた「キャンプ・ファイアー」。現在までの最新情報では、この「キャンプ・ファイアー」でおよそ11000の家屋と400の企業が全焼、死者は77名、また行方不明者数は993名にのぼると伝えられている。ドナルド・トランプ大統領は山火事発生から9日目の現地時間17日、とりわけ被害の大きかった“パラダイス(Paradise)”地区、そしてロサンゼルス近郊で発生した「ウールジー・ファイアー」の影響を受けたマリブ地区を視察した。

「楽園」と名付けられたパラダイス地区は、サンフランシスコのおよそ280km北に位置する、人口2万6000~2万7000人を擁する小さな街だ。トランプ大統領はほぼ全滅してしまったこの焼け跡について「ニューヨークやワシントンD.C.から被災地の模様を見ていたが、実際に現地に足を運ぶまでこの被害を本当の意味で理解することはできない」とコメントした。続けて大統領は「“プレジャー(Pleasure)”で目にしたこの様子は…今思えばなんて皮肉な名前なんだろう」とつぶやいたのであった。

“プレジャー”とは英語で「喜び」という意味の単語だが、どうやらトランプ大統領は被災地“パラダイス(Paradise)”の地名を“プレジャー(Pleasure)”と勘違いしてしまったようだ。同地をこの名で2度も連呼し、最後には呆れた取材記者に「“パラダイス”です」と訂正されるはめになった。

こともあろうか、カリフォルニア州史上最悪の大惨事となった山火事の被災地名を誤ってしまった大統領には、多くの国民が嫌悪感をあらわにした。Twitterには、

「この甚大な被害に全く関心のない証拠だな。」
「視察に行くなら、せめて地名くらい覚えてから来い。」
「こんなに無関心な人間が私たちの国のリーダーだなんて、情けないにもほどがある。」

など、非難の声が多数ツイートされている。

また“プレジャー(Pleasure)”には「(性的)享楽」という意味もあることから、

「頭の中は“いかがわしいこと”でいっぱいだったんじゃないの?」

といったコメントも見受けられた。

トランプ大統領は山火事発生から2日後の10日に、自身のTwitterで「ずさんな森林管理が招いた結果」「改善措置が取られなければ、国からの支払いはない」などと主張し、多くのカリフォルニア州民を激怒させたばかりだった。

山火事発生から11日が経過した現在、被災地から300km以上離れたシリコンバレー地区でも、著しい大気汚染への懸念から多くの学校が休校になったり、屋外でのスポーツイベントが相次いで中止になるなど、その被害は広範囲に及んでいる。

パラダイス地区では今週、およそ6か月ぶりに雨が降ると予想されており、これが鎮火の手助けになることが期待される一方で、土砂崩れや洪水、そして現在テント生活を余儀なくされている被災者の安全確保など、新たな懸念事項が浮上している。

画像は『President Donald J. Trump 2018年11月15日付Instagram「Was just briefed by FEMA Administrator Brock Long and Secretary Ryan Zinke, who are in California.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 c.emma)