リチャード・ブランソン氏率いるVirginグループの宇宙開発企業Virgin Orbitは、空中発射ロケットを搭載した状態での打ち上げ用航空機「Cosmic Girl(コズミック・ガール)」の初テストフライトが成功したと発表した。
2019年に予定しているフルテストに向け、一歩近づいた格好だ。・ロケット発射へ向け前進テストフライトは19日、米国南カリフォルニアで行われた。
同社が公開した映像を観ると、遠目にはただ飛行機が飛んでいるだけだが、よく観ると確かにCosmic Girlの左翼下に空中発射ロケットLauncherOneを抱えているのが確認できる。
今回はロケットを抱えて飛んだだけのテストだが、2019年の早い段階でのLauncherOne発射テストに向けて大きな一歩となる。そしてゆくゆくは、低軌道人工衛星打ち上げの商業展開につながる。・コストを抑制Cosmic Girlはボーイング747-400型機で、Virginグループの航空会社Virgin Atlanticが旅客用として運航していたもの。これを、主翼の下に21メートルもの長さのあるLauncherOneを抱えられるように改造している。
Cosmic GirlがLauncherOneを抱えて飛び立ち、上空でLauncherOneを発射させることにより人工衛星の打ち上げにかかるコストを抑制できるというのがこのシステムのメリット。この方式であればロケット発射場の整備などが不要だからだ。
衛星打ち上げの需要は世界各国で増加傾向にあり、LauncherOne発射テストが成功すれば、さらに大きな注目を集めることは間違いないだろう。
Virgin Orbit