2位表彰台を獲得したGOLDEX Racing Teamのジョエル・エリクソン(左) 第65回マカオGPで、ジョエル・エリクソンが殊勲の2位!!
GOLDEX Racing Teamのデビュー戦で表彰台をゲット!
伝統のF3世界一決定戦、第65回マカオGPにデビューを果たしたGOLDEX Racing Tesmが、日曜日の決勝レースで、見事デビュー戦2位表彰台をゲットしました。
ドイツの名門レーシングチーム、モトパークとのコラボレーションで参戦するGOLDEX Racing Teamは、土曜日に開催された予選レースの結果、ジョエル・エリクソンが2番手、佐藤万璃音が日本人最上位となる11番手、フェルディナンド・ハプスブルクが13番手グリッドからの決勝スタートとなりました。
決勝レースは、誰もが予期せぬ展開となりました。スタート直後のリスボアコーナーで、GOLDEX Racing Teamの佐藤万璃音が攻めすぎたせいでクラッシュ。その後方でも5台のマシンを巻き込むクラッシュが発生したため、いきなりセーフティカーが導入されました。
そのセーフティカーが3周目にピットに戻ると、4周目のリスボアコーナー手前で1台のマシンが接触して高く宙に舞い、フェンスを突き破ってコースサイドのカメラマン台にクラッシュする大事故が起こりました。レースは即座に赤旗中断。この事故によって出た5名の負傷者とドライバーの救出作業、壊れたフェンスの修復のため、約1時間に渡ってレースが中断されたのです。
その時点で、GOLDEX Racing Teamのジョエル・エリクソンは3番手、フェルディナンド・ハプスブルクは11番手につけていました。
レースは現地時間16時53分に再開され、セーフティカースタートで残り10周の戦いとなりました。スタート再開直後に勝負に出たジョエル・エリクソンは、リスボアコーナーで過激なレイトブレーキングでふたたび2番手に復帰し、トップを走るダニエル・ティクトゥム選手を追います。
この両者は、途中、フルコースイエローもはさんで最終ラップまで激しいバトルと精神的な攻防戦が続き、最終的にはダニエル・ティクトゥム選手が逃げ切って優勝。限界まで攻め抜いたジョエル・エリクソンでしたが、わずか1秒208及ばず、2位でチェッカーを受けました。
後方からの追い上げに賭けたフェルディナンド・ハプスブルクは10位完走という結果でした。佐藤万璃音は残念ながらリタイアでしたが、激しい損傷のわりにドライバーが無傷であったことが、不幸中の幸いでした。
■ジョエル・エリクソンのコメント
「本当に精神的にも肉体的にもタフなレースでした。限界まで攻め抜いた結果の2位ですから、悔いはありません。優勝したダニエル・ティクトゥム選手も(モトパークの)チームメイトのひとりであり、彼に心から祝福を贈ります」
「また、負傷されたドライバー、カメラマン、オフィシャルの方々の命に別状がなかったと聞いてホッとしています。一日も早い回復を願っています。とにかく今日は、GOLDEX Racing Teamのデビューレースで2位表彰台に立てたことを誇りに思いますし、GOLDEXの坂本和也社長に記念すべきトロフィーをプレゼントできたことがうれしかったです」
■佐藤万璃音のコメント
「スタート直後のリスボアコーナーで、曲がりきった直後にアクセルを踏みすぎてしまい、壁に激しくヒットしてしまいました。今日は攻めすぎた僕のミスです。チームのみなさんに申し訳ない気持ちでいっぱいです」
■フェルディナンド・ハプスブルグのコメント
「大きなアクシデントで赤旗中断となって、精神的にも辛いレースになりましたが、幸いドライバーの命に別状がなかったと聞いて安心しました。今日は速さはあったのですが、FCY(フルコースイエロー)やセーフティカーによって攻撃するチャンスを失い、表彰台には届きませんでした」
■チーム監督、ティモ・ランプケイルのコメント
「今日も自分たちにとっては最高の結果を残せた1日でした。チーム・モトパークとしてはダニエル・ティクトゥム(レッドブル)が1位、ジョエルが2位の完璧なワン・ツー・フィニッシュでしたし、マリノも攻めたうえでのクラッシュで、学んだことも多かったと思います」
「GOLDEX Racing Teamとして、記念すべきマカオGPで表彰台を獲得できたことは、我々の今後のプロジェクトにとって、大きな第1歩になったと言えるでしょう」
■GOLDEX Racing Team代表、坂本和也のコメント
「本当にチームもドライバーも頑張ってくれ、うれしい表彰台をプレゼントして貰いました。モータースポーツですから、勝者はひとりしかいませんが、今日のジョエルの2位は、チーム全員の努力の結果ですし、勝利に匹敵する素晴らしいパフォーマンスだったと思います」
「マカオグランプリという厳しい戦いのなか、3人のドライバーはそれぞれベストを尽くしてくれました。佐藤万璃音はクラッシュしたのを悔やんでいましたが、攻めた結果のクラッシュであり、次の成長へと繋がるクラッシュだったと信じています」
「ハプスブルグは赤旗中断中に退屈しているスタンドのファンに対して積極的なファンサービスをしていました。ファンを大切にするその姿こそ、GOLDEX Racing Teamの名に恥じないドライバーだと思います」
「今日はジョエルの活躍によって2位表彰台という素晴らしい結果を残すことができましたが、これに満足することなく、優勝が狙えるチームへと、一歩一歩進んでいきたいと思っています」
「最後になりましたが、大きな事故で怪我をされたドライバー、カメラマン、オフィシャルの方々の一日も早い回復をお祈りしております」