日産自動車株式会社は11月19日、『当社代表取締役会長らによる重大な不正行為について』と題したリリースを発表。代表取締役会長カルロス・ゴーンと代表取締役グレッグ・ケリーの不正行為について内部調査を行っていたことを明らかにした。
19日、夕方に報じられたゴーン会長逮捕のニュース。これを受けて、ニッサンはホームページ上でリリースを発表し、内部通報を受けて、数カ月に渡りゴーン会長とケリー代表取締役の不正行為に関する内部調査を進めていたことを明かした。
その内部調査の結果、ゴーン会長とケリー代表取締役は開示されるゴーン会長の報酬額を少なくするため、長年にわたり、実際の報酬額よりも減額した金額を有価証券報告書に記載していたことが判明。
さらにゴーン会長はニッサンの資金を私的に支出するなど、複数の不正行為を行っていたほか、ケリー代表取締役がこれら不正行為に関与していたことも判明したという。
また、ニッサンは検察当局に情報を提供すると同時に捜査にも全面的に協力。引き続き協力していくとしたほか、ゴーン会長、ケリー代表取締役について、取締役会で職を解くことを提案するとしている。
リリース末尾でニッサンは「このような事態に至り、株主の皆様をはじめとする関係者に多大なご迷惑とご心配をおかけしますことを、深くお詫び申し上げます。早急にガバナンス、企業統治上の問題点の洗い出し、対策を進めて参る所存であります」としている。
ニッサンが発表したリリース全文は以下のとおり。
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当社代表取締役会長らによる重大な不正行為について
2018年11月19日
日産自動車株式会社(本社:神奈川県横浜市西区、社長:西川 廣人)は、内部通報を受けて、数か月間にわたり、当社代表取締役会長カルロス・ゴーン及び代表取締役グレッグ・ケリーを巡る不正行為について内部調査を行ってまいりました。
その結果、両名は、開示されるカルロス・ゴーンの報酬額を少なくするため、長年にわたり、実際の報酬額よりも減額した金額を有価証券報告書に記載していたことが判明いたしました。
そのほか、カルロス・ゴーンについては、当社の資金を私的に支出するなどの複数の重大な不正行為が認められ、グレッグ・ケリーがそれらに深く関与していることも判明しております。
当社は、これまで検察当局に情報を提供するとともに、当局の捜査に全面的に協力してまいりましたし、引き続き今後も協力してまいる所存です。
内部調査によって判明した重大な不正行為は、明らかに両名の取締役としての善管注意義務に違反するものでありますので、最高経営責任者において、カルロス・ゴーンの会長及び代表取締役の職を速やかに解くことを取締役会に提案いたします。また、グレッグ・ケリーについても、同様に、代表取締役の職を解くことを提案いたします。
このような事態に至り、株主の皆様をはじめとする関係者に多大なご迷惑とご心配をおかけしますことを、深くお詫び申し上げます。 早急にガバナンス、企業統治上の問題点の洗い出し、対策を進めて参る所存であります。
以上