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沖縄でのモータースポーツイベントに参加した琢磨。若手ドライバー育成、MLB新人王の大谷からのヒントも

2018年11月19日 10:51  AUTOSPORT web

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沖縄のコザモータースポーツフェスティバルで子供たちと触れ合う佐藤琢磨
先日、鈴鹿レーシングスクール(SRS)のプリンシパルに就任が発表された佐藤琢磨。オフシーズンも忙しく活動しており、11月17、18日には沖縄へ飛びコザモータースポーツフェスティバルに出演した。

 このイベントは沖縄市が主催し今年で4回目を迎える。モータースポーツへの理解を高め、モータースポーツ振興による地域活性化を図るために行われており、将来は沖縄サーキットの建設を目指している。

 初日の土曜日には桑江朝千夫沖縄市長も出席しイベントが開会。桑江市長の呼び込みで琢磨が登壇した。会場には2017年のインディ500ショーカーも運ばれていた。

 桑江市長と琢磨の挨拶でイベントは開会し、2輪、4輪のイベントが数多く開催され場内は沖縄の内外から集まったファンで盛り上がった。

 琢磨はまずカートで子供達の先導役を務めた後に、単独でカートのパフォーマンスランを披露。大きくマシンを滑らせて走り、場内の観客からも歓声が上がる。その後は、沖縄ホンダが用意したホンダシビック・タイプRで同じくジムカーナのようなパフォーマンスランをし、バックスピンでドーナッツを披露すると大きな喝采を浴びた。


 続く日曜日も、カートなどのデモランの後に、トークショーに参加。満席となった会場のファンを前に、幼少の頃からのレースに対する思いや、F1時代の話などを語り、自らのモットーである“No Attack, No Chance”の言葉を沖縄のレースファンに贈った。

 サイン会は100名の抽選だったが、応募数ははるかに越えて、その人気ぶりはすごかった。琢磨にサインをもらい一緒に写真を撮れた子供やファンたちは笑顔で礼を言うのが印象的だった。

 二日間のイベント終えた琢磨は、「沖縄のモータースポーツイベントには初めて参加しましたが、沖縄のファンの皆さんのアツい熱気を感じました」

「レーシングカートでも活躍する選手も出てきていますし、将来若い選手がどんどん出てくるだろうと思います。今回も沖縄のファンの皆さんと楽しく過ごさせていただきました。沖縄そばも美味しかったし(笑)、また沖縄に来たいと思います」と語った。

 オフシーズンの近況を聞くと、沖縄を訪れる前に鈴鹿に寄りSRSのミーティングをしたようだ。

「早速いろいろなことが動き出しています。昨日も鈴鹿でミーティングをして来ました。今まで中嶋悟校長がやって来たことを踏襲しながら、バイスプリンシパルの中野信治さんとアイディアを出し合い、世界に向けて飛び出していける選手を育てていきたいですね。クラスを増設したり、海外選手との交流などもアイディアに挙げられています」と構想を話す。

 それにアメリカで対面したエンゼルスの大谷翔平選手について聞くと「大谷選手の新人王の獲得は素晴らしいニュースですね。メジャーリーグで活躍することはもちろんですが、他の誰もやってこなかった二刀流にチャレンジしていることと、もう日本人の体軀は世界に引けを取っていないし互角に戦っていますよね」

「モータースポーツでも彼のように世界で通用するような選手を育てたいし、育てる手伝いをしたい。大いに見習いたいと思います」と大きなヒントを得ていたようだ。

 日本にいても多忙な琢磨は、今週末には鈴鹿で自らが主宰する「Takuma Kids Kart Challenge」で未来のレーシングドライバーたちと過ごす予定だ。