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もう、誰も追いつけないーー ゲーミングスマホ「ROG Phone」徹底レポート(前編)

2018年11月19日 08:22  リアルサウンド

リアルサウンド

 皆さんは普段からスマホゲームをプレイするだろうか? 数年前まではスマホゲームと言うとソーシャルゲームがメインで、アクション系のゲームは少なく、ましてや3Dを贅沢に使ったタイトルはほぼなかった。しかし、ここ数年でスマホは驚くべき進化を遂げ、一眼レフ顔負けの写真を撮ることや、PCや据え置きゲーム機レベルのグラフィックのゲームをプレイすることも可能となった。


 だが、そんな進化につきまとうのが「発熱」である。スマホは持ち歩く携帯電話の進化系であることもあり、大型化はできないため、その分、排熱性能が劣るのだ。今回はそんな「発熱」を克服した最強のゲーミングスマホ「ROG Phone」について、前後編で徹底紹介する。


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ROG Phoneの基本スペック


 ROG Phoneは圧倒的なパフォーマンスを誇るQualcomm Snapdragon 845Tを搭載。このCPUを搭載するスマホはROG Phoneが世界初であり、Snapdragon 845を0.16GHzオーバークロックした高性能版とのこと。


 そのパフォーマンスは圧倒的で、スマホの指標となるAntutuベンチマークではSnapdoragon 845を搭載する他社スマホのスコアが27万点前後だが、ROG Phoneは30万点超えのスコアを叩き出したとのことだ。


 RAMは8GBで、最近のハイエンドAndroidスマホが4GB~8GBなのを考えるとかなりの大容量だ。ROMは512GBと、これまたAndroidスマホにしてはかなりの大容量だ。512GBは、4分の高音質な音楽(320kbps)に換算すると約5300曲保存することができるということになる。


 写真や動画をたくさん保存して普通の使い方をしつつ、ゲームを大量にインストールすることができるので、増えてきた写真や動画の容量を確保するためにたまにしかプレイしないゲームを消すということは必要なくなる。


所有欲を満たすボディ


 ROG Phoneの背面には、LED内臓で様々な色に変えることができるAuraライトが搭載されており、所有欲を満たしてくれる。発色パターンなどは他のROG Phoneと連携でき、共にゲームをするチームメイト、クランメンバーと同じ発色パターンにすることも可能だ。


 さらに背面には強化ガラスとメタルを使用しており、高級感がすごい。この洗礼されたデザイン、素材、性能。すべてにロマンが詰まったスマホ、それがこの「ROG Phone」だ。


HDR 90Hzディスプレイは勝利を約束する


 ROG PhoneにはHDR対応の90Hzで駆動する応答速度1msのゲーミングモニター並みのディスプレイが搭載されている。このスペックはゲーミングモニターとさほど変わらないレベルで、スマホに搭載するのはやり過ぎ感すら感じるほどだ。


 スマホだと60Hzのディスプレイを搭載することが多いのだが、ROG Phoneは90Hzまで対応しているので、他のプレイヤーよりも1.5倍多く画面の描写が行われるため、数フレームほど有利になるだろう。この数フレームは非常に重要で、特にシューティングゲームでは1フレームで勝負が決まることすらある。そんなシビアな世界でプレイしているユーザーにこそ手にとってほしいスマホだ。


AirTriggerはもはやチート


 ROG Phoneにはトリガーのように使用可能な「AirTrigger」という機能が搭載されている。AriTriggerは超音波センサーにより、本体側面へのタップを検知し、予め設定しておいた場所をタッチするという機能だ。


 これにより、シューティングゲームの射撃ボタンの位置にAirTriggerのタッチ位置を設定しておけば、据え置きのコントローラーのようにトリガー操作で射撃することが可能だ。


 AirTriggerは本体下部の左右と本体右側面の計3箇所に搭載されており、ゲーム中はトリガーのように、スマホとして使う時はスマホを持った状態で握り込むことによって、特定のアプリの起動などを割り当てることができる。


 左手人差し指でスマホの側面をタップすると、画面左下のタイヤのマークに青い丸が表示され、タップしているのと同じ様に使うことが出来る。AirTriggerの反応速度はかなり早く、物理的なコントローラーと変わらない操作感だった。これはもはや、チートと呼ばれても仕方のない機能かもしれない。


AeroActiveCoolerでずっと快適に


 ROG PhoneにはAeroActiveCoolerという外付けクーラーユニットが付属している。このクーラーにはファンが搭載されており、ROG Phoneを外から冷やしてくれる優れものだ。ROG Phone自体にもかなりの発熱対策が施されているが、それでも排熱が追いつかないこともあるだろう。そんな時にはこのクーラーユニットを装着することで、より強力に冷却することが出来るのだ。


 さらに、AeroActiveCoolerにはUSB Type-Cポートと、イヤホンジャックが搭載されている。上の画像のクーラー下部からケーブルが出ているのが見えるだろう。この様にクーラー装着時にはクーラーからスマホ本体の充電も可能なため、充電しながらゲームをプレイする場合でもケーブルが邪魔にならない。


 ちなみにスマホ本体側面にもType-Cポートが搭載されているので、スマホ単体でも側面からの給電が可能だ。AeroActiveCoolerを装着すると本体のAuraライトが隠れてしまうが、安心して欲しい。クーラー側にもAuraライトが搭載されているので、クーラー装着時でもAuraライトを使用可能だ。


X mode、Game Centerで勝手に最適化


 ROG PhoneにはX modeと呼ばれるゲーム向けのパフォーマンスモードが存在する。このX modeをオンにするとバックグラウンドメモリーを開放し、なるべくゲームにメモリを割り当てる、ゲーム以外のアプリへのメモリ割り当てを禁止するなどのゲーム向けの設定を自動的に行なってくれる。ゲームをプレイする前にタスクキルを行ったり、メモリ解放を行う必要はROG Phoneには必要ない。ユーザーはゲームプレイ前にX modeをオンにする、ただそれだけだ。ゲーマーにとってはそういったゲーム前の煩わしい準備なしでゲームモードを簡単に使えるのは手軽で便利だろう。


 ROG Phone専用ソフトウェア「Game Center」ではAeroActiveCoolerの回転速度、本体背面やAeroActiveCoolerについているAuraライトの調節、CPU・GPUの温度などの情報、RAMの使用状況など、様々な項目を調節・確認することができる。


 さらにゲームプロファイルを設定することで、ゲームごとにCPUの動作速度(クロック周波数)、画面のフレッシュレート、アンチエイリアスのON/OFFなどを細かく設定することができる。


 ソーシャルゲームなどのスペックがさほど必要ないゲームはCPUの動作速度とフレッシュレートを下げ、電池持ちを良くする。3Dをガッツリ使うリッチなグラフィックのゲームはCPUの動作速度とフレッシュレートを上げ、快適にプレイする。そういった使い分けが可能だ。ゲームプロファイルはゲームごとに設定しておけば、ゲーム起動時に勝手に適応されるため、手動で省電力モードに設定するなどの必要はない。そう、全てROG Phoneが勝手にやってくれるのだ。


 後編では、さらにゲーミング環境を向上する周辺機器を紹介するとともに、実際に『PUBGモバイル』をプレイしてみたレポートをお届けする。


(tomokin)