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ついに山田孝之ゲスト出演 『今日から俺は!!』ムロツヨシらが、いつも以上にやりたい放題

2018年11月19日 06:12  リアルサウンド

リアルサウンド

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 ついに山田孝之のゲスト出演が果たされた11月18日放送の日本テレビ系列日曜ドラマ『今日から俺は!!』第6話。椋木(ムロツヨシ)がソープランドでバッタリと三橋(賀来賢人)の父・一郎(吉田鋼太郎)と遭遇し、弱みを握られまいと逆に一郎の弱みにつけ込み、三橋を“しもべ”にすることに成功。ところがそれを羨んだ同僚教師の坂本(じろう)が街で偶然遭遇したヤクザの剛田(勝矢)を用心棒に、軟葉高校で幅をきかせるようになる。


 第3話で柳楽優弥が『アオイホノオ』の焔モユルでゲスト出演を果たしただけに、福田雄一作品ファンの多くは山田が“ヨシヒコ”で出るものとワクワクしていたのだが、その予想の斜め上を行く無駄遣いぶりに、山田孝之にしか出せない圧倒的スケベ感と、いつも以上に出落ち感が強まった今回。さらには椋木の“『金八先生』パロディ”がオープニングタイトルまで侵食し、職員室のアドリブのオンパレード。まさにいつも以上にやりたい放題のエピソードとなっていたといえよう。


 三橋は一郎から松田聖子の写真集を買ってもらうという見返りのために椋木を崇め奉り神輿まで担ぐはちゃめちゃな展開に、坂本&剛田に丸刈りにされていく佐川(柾木玲弥)ら軟葉高校の生徒たち。取ってつけたような開久ツートップと今井&谷川(太賀&矢本悠馬)の登場であったり、何故か学校にたくさんヤシの実があったりと、次から次へとドラマ全体の本筋を超越した展開が連続し、気持ちが良いほど中身がない(いや、そもそも“本筋”なんてなかったかもしれないと思ってしまうほどだ)。これで次週あたりに、佐川の髪が何事もなかったかのように復活していたら尚のこと面白いのだが。


 ところで『3年B組金八先生』のオープニングシーンといえば、これまで様々なところでパロディされてきた定番中の定番。河川敷を歩く武田鉄矢演じる坂本金八の姿に、登校中の生徒たちやソリで遊んでいる子供たち、ランニングしている外国人女性など、第8シリーズまでそれぞれ違うものが作られながらも、毎回パターンが決まっており、パロディにしやすい要素がたくさん詰め込まれているのだ。


 ちなみに今回パロディ元にされていたのは、まさに本作の時代と合致する80年に放送された「第2シーズン」と確定させていいだろう。飛んできたサッカーボールを蹴るくだりに、画面の左側からインサートしてくる女子生徒、右側からやってくるランナー2人に、その後ろを通っていく野球部の生徒たち。さらにランナーとすれ違った後の坂本金八のおどけたポージングまで見事に再現。


 やたらと芸が細かいわりには、何故か流れる曲は第2シーズンの「人として」ではなく第1シーズンの「贈る言葉」(「人として」は中盤の提供クレジットのところでバックにひっそりとだけ登場)。実際に当時観ていた世代には「人として」の印象は強いが、それ以外の世代には「贈る言葉」の方が“金八先生”をイメージしやすいということなのだろうか。(久保田和馬)