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中上、雨で転倒続出のサバイバル戦でベストの6位。KTMは初表彰台【MotoGPバレンシアGP決勝】

2018年11月19日 00:51  AUTOSPORT web

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アンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ・チーム)
MotoGP第19戦(最終戦)バレンシアGP、MotoGPクラスは、スペインのリカルド・トルモ・サーキットで決勝レースを行い、アンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ)が優勝した。

 MotoGPクラスの決勝レースは気温14度、路面温度14度のウエットコンディションで争われたが、雨も強く、路面にたまった水の量も多い厳しいコンディションの中、転倒者が続出した荒れたレースとなった。

 レースをリードしたのはアレックス・リンス(スズキ)。リンスは2番グリッドから好スタートでトップに立つと、1周目に1秒7のリードを取って独走。2、3、4周目と連続してファステストラップを更新してリードを広げていく。ところが、レース中盤を迎えると雨量が増し、2番手のドヴィツィオーゾ、3番手のバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)がリンスとのギャップを急速に縮め、トップ争いは3人のバトルに。14周目にリンスがラインを外した間にドヴィツィオーゾがトップに立ち、ロッシも2番手に続く。

 ところが、トップ集団が14周を完了した時点で赤旗が掲示され、レースは中断。中断した時点でレースの3/4を完了しておらず、13周目のコントロールライン通過順位をグリッドとして、残り14周でレース2として再スタートが切られることになる。この時点ですでに8人のライダーが転倒リタイアに終わっており、レース2は16人のライダーによって争われることになった。

 レース2もウエットのまま、気温13度、路面温度13度で争われた。レース2でもリンスがリードを奪うが、1周目にドヴィツィオーゾがトップに立ち、リンス、ロッシの順で続く。ドヴィツィオーゾは序盤からペースを上げて2番手以下にリードを取り、リンスも6周目まで2番手をキープしたものの、7周目にロッシがリンスを交わして2番手に浮上。ロッシはトップを行くドヴィツィオーゾを追ったが、10周目の12コーナーで転倒を喫し、再びリンスが2番手に浮上する。

 しかし、この時点でトップを行くドヴィツィオーゾと2番手のリンスの間には5秒以上のギャップがあり、ドヴィツィオーゾが独走で優勝、今シーズン4勝目を記録してシーズンを締めくくった。

 リンスは単独2位に入賞。前戦マレーシアGPに続く2位入賞で、スズキは終盤の4戦連続で表彰台を獲得した。

 3位にポル・エスパルガロ(KTM)が入賞。ポル・エスパルガロはレース1でも4番手につけていたが、7周目に転倒。しかし、再スタートし、レース1を8位で終え、レース2参戦の出走。レース2では序盤からトップ争いの3人からは遅れたものの4番手をキープ。ロッシの転倒で3番手に浮上し、KTMのMotoGPマシンにとって初表彰台となる3位に入賞した。

 ワイルドカード参戦のミケーレ・ピロ(ドゥカティ)が4位に入賞。ラストレースのダニ・ペドロサ(ホンダ)は厳しいレースを走り切り、ラストレースを5位で終えた。

 インディペンデントチームトップとなる6位に中上貴晶(ホンダ)が入賞。中上はサバイバルレースとなったレース1を6位で生き残り、レース2に臨むと序盤は6番手をキープ。ピロに抜かれて7番手に後退するも、ロッシの脱落で6位に再浮上し、終盤は迫ってきたヨハン・ザルコ(ヤマハ)とブラッドリー・スミス(KTM)を振り切って、MotoGPクラスベストリザルトとなる6位に入賞した。

 7位にザルコ、8位にスミスが続き、ザルコがインディペンデントライダーのランキングトップを獲得。スミスはレース1で転倒を喫したものの、再スタートして、レース2に臨み、KTMでのベストリザルトを獲得した。代役参戦のステファン・ブラドル(ホンダ)が9位に入賞。10位にハフィス・シャーリン(ヤマハ)が入賞した。

 スコット・レディング(アプリリア)が11位、ホルヘ・ロレンソ(ドゥカティ)が12位に入賞し、ロッシは転倒後、再スタート、13位に入賞した。カレル・アブラハム(ドゥカティ)が14位、ジョルディ・トーレス(ドゥカティ)が15位に入賞し、アルバロ・バウティスタ(ドゥカティ)はレース2で転倒を喫し、リタイアに終わった。

 以下、レース1で転倒し、レース2には不出走。マーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)はレース1でロッシと3番手を争い、4番手走行中の12周目の13コーナーで激しく転倒しリタイア。フランコ・モルビデリ(ホンダ)はレース1で5番手走行中の12周目の8コーナーで転倒リタイア。アンドレア・イアンノーネ(スズキ)はレース1で5番手走行中の12コーナーで転倒リタイア。

 マルク・マルケス(ホンダ)はレース1で3番手を走っていた7周目の9コーナーで転倒リタイア。ダニロ・ペトルッチ(ドゥカティ)はレース1の6周目に13コーナーで転倒リタイア。トーマス・ルティ(ホンダ)はレース1の7周目の12コーナーで転倒リタイア。ジャック・ミラー(ドゥカティ)はレース1の5周目に3コーナーで転倒リタイア。アレイシ・エスパルガロ(アプリリア)はレース1の3周目に3コーナーで転倒リタイアに終わった。