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WRCタイトル獲得に豊田章男社長が喜びのコメント。「トミたちとの“約束”は、今回の勝利で終わるものではありません」

2018年11月18日 20:01  AUTOSPORT web

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マニュファクチャラータイトル獲得を喜ぶヤリ-マティ・ラトバラとチーム代表のトミ・マキネン。手には豊田章男チーム総代表を“ゆるキャラ”化した旗も
11月15~18日に行われた2018年のWRC世界ラリー選手権最終戦、第13戦オーストラリアで1999年以来、通算4度目となるマニュファクチャラーズチャンピオンに輝いたTOYOTA GAZOO Racing WRT。チーム総代表を務めるトヨタ自動車の豊田章男社長は「チームの総代表として最高の気持ち」とのコメントを発表した。

 2017年にWRCへ復帰参戦を開始したトヨタ。2018年はヤリ-マティ・ラトバラ、エサペッカ・ラッピ、オット・タナクの3名にトヨタ・ヤリスWRCを託してシーズンを戦った。

 このうち、今年からトヨタに加わったタナクは第5戦アルゼンチンで移籍後初優勝を遂げると、第8戦フィンランドから第10戦トルコまで3連勝。ラトバラとラッピは優勝こそなかったものの、複数回表彰台を獲得する走りでマニュファクチャラーズポイント獲得に貢献した。

 マニュファクチャラーズランキングのポイントリーダーとして挑んだシーズン最終戦のラリー・オーストラリアでは競技2日目終了時点でタナクが総合首位、ラトバラが総合2番手につけてタイトル獲得に王手をかける。

 競技最終日の18日は、タナクが雨ですべりやすくなった路面に足元をすくわれクラッシュ、リタイアしたものの、代わってトップに浮上したラトバラが危なげない走りで総合優勝を達成。ラッピも粘りの走りで総合4位に食い込んでみせた。

 この結果、トヨタはラリー・オーストラリアで37ポイントを獲得して総獲得ポイントを368とする。直近のライバルであるヒュンダイは22ポイントしか得点を伸ばせず、341ポイントに終わったため、トヨタがWRC復帰から、わずか2年でマニュファクチャラーズチャンピオンの栄光を手にすることになった。

 チーム総代表の豊田社長は「ラトバラ選手、(コドライバーのミーカ)アンティラ選手、ラリー・オーストラリア優勝おめでとう! 苦しんだ今シーズン、最後にポディウムの頂点に立つ姿を見ることができて、本当に嬉しかった。そして、その勝利でTOYOTA GAZOO Racing WRTのマニュファクチャラーズタイトルが決まりました」とのコメントを発表している。

「FIA世界ラリー選手権へ18年ぶりに復帰し、2年目の挑戦にしてこんなにも素晴らしい結果を得られたこと、チームの総代表として最高の気持ちです!」

「この栄冠を勝ち取るためにヤリスを強くし続けてきたトミ・マキネンと、彼を支えてきた全てのチームメンバー、そして、そのヤリスを何があってもゴールまで走らせ続けてくれた6人のドライバー、コドライバー達に感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとう! そして、おめでとう!」

「“昨日のヤリスより今日のヤリスがもっといいクルマになる”ということを実践してくれたからこそ、今回の結果が得られたのだと思います。そして、このトミたちとの“約束”は、今回の勝利で終わるものではありません」

「『もっと乗り続けていたい』『もっと攻めてみたい』と世界各地の道で、ドライバー達にそう言ってもらえるヤリスになるようこれからもチーム全員で学び続けて参ります」

「そして、トヨタ自動車は、ここで得た学びをお客様にいち早くお届けできるよう、努力して参ります」

 豊田章男チーム総代表のコメント全文は以下のとおりだ。

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ 

ラトバラ選手、アンティラ選手、ラリー・オーストラリア優勝おめでとう! 苦しんだ今シーズン、最後にポディウムの頂点に立つ姿を見ることができて、本当に嬉しかった。そして、その勝利でTOYOTA GAZOO Racing WRTのマニュファクチャラーズタイトルが決まりました。

FIA世界ラリー選手権へ18年ぶりに復帰し、2年目の挑戦にしてこんなにも素晴らしい結果を得られたこと、チームの総代表として最高の気持ちです! この栄冠を勝ち取るためにヤリスを強くし続けてきたトミ・マキネンと、彼を支えてきた全てのチームメンバー、そして、そのヤリスを何があってもゴールまで走らせ続けてくれた6人のドライバー、コ・ドライバー達に感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとう! そして、おめでとう!

声援を送り続けてくださったファンの方々、心ひとつに戦ってきてくださったパートナーの皆様ともこの喜びを分かち合えたこと、本当に嬉しく思います。支えていただき、ありがとうございました。

この挑戦が始まる時、トミやメンバー達と“約束”したのは「自分たちは“負け嫌い”だ。一緒に勝利を手にしよう!」「そのために、常に“今のヤリス”が一番強くなっているようにしよう!」ということだけでした。走りきれなかった道、苦しめられた道を、もっと気持ち良く走るためにはどうしたらいいか? チームは常に、これを考え、日々改善を続けてくれました。

そうして“昨日のヤリスより今日のヤリスがもっといいクルマになる”ということを実践してくれたからこそ、今回の結果が得られたのだと思います。そして、このトミ達との“約束”は、今回の勝利で終わるものではありません。「もっと乗り続けていたい」「もっと攻めてみたい」と世界各地の道で、ドライバー達にそう言ってもらえるヤリスになるようこれからもチーム全員で学び続けて参ります。そして、トヨタ自動車は、ここで得た学びをお客様にいち早くお届けできるよう、努力して参ります。

皆さま、来シーズンも引き続き、応援よろしくお願いいたします。