WTCR世界ツーリングカーカップは11月17日、マカオで最終ラウンドのレース1が行われ、ジャン-カール・ベルネイ(フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR)が優勝を飾った。
2018年に誕生したWTCRの最終ラウンド、マカオのギア・サーキットを舞台とした戦いは17日(土)の現地14時25分のレース1で幕を開けた。
レース1のスタートでは、ポールシッターのロブ・ハフ(フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR)とフロントロウのエステバン・グエリエリ(ホンダ・シビック・タイプR TCR)がやや出遅れた一方、3番手スタートのイバン・ミューラー(ヒュンダイi30N TCR)が好スタートをみせた。
ミューラーは1コーナーのリザボアをアウト側から抜けると、続く3コーナーのリスボアでイン側を確保してトップに浮上。これにベルネイ、ハフ、ガブリエル・タルキーニ(ヒュンダイi30N TCR)が続く格好となる。
その後方ではメディ・ベナーニ(フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR)がフレデリック・バービッシュ(アウディRS3 LMS)が追突されてリスボアでスピン。コースを塞ぐようにストップしたほか、ケビン・チェコン(アルファロメオ・ジュリエッタTCR)が左フロントタイヤのトラブルでリタイア、デニス・デュポン(アウディRS3 LMS)も単独でクラッシュしたため、レースはオープニングラップでセーフティカーが導入された。
マシンの回収が終わり、レースは当初より2周長い10周に延長されて3周目に再開されると、ここでベルネイがミューラーの攻略に成功してトップにおどり出る。
ベルネイ、ミューラー、ハフのトップ3がパックになって迎えた5周目、山側セクションでゴードン・シェデン(アウディRS3 LMS)が単独クラッシュ。完全にコースを塞いだ状態でスタックしてしまい、レースは赤旗中断となった。
長いインターバルを経て、レースはセーフティカーランを挟んで7周目から再開。このリスタートでトップ4台に動きはなく、ベルネイがそのままトップを守ってチェッカーを受け、シーズン4勝目を挙げた。
ポイントランキングでは、タルキーニが4位で305ポイントまで得点を伸ばし、ミューラーが2位に入って272ポイントとし、33ポイントまで差を縮めている。
ランキング3位にはベルネイが浮上したものの、トップとは60ポイント差があるため、チャンピオン獲得の権利はなし。WTCR初王者はタルキーニとミューラーのふたりに絞られた。
WTCR最終ラウンドのレース2は現地8時20分(日本時間9時20分)から、レース3は現地11時(日本時間12時)からスタートする。