WRC世界ラリー選手権第13戦オーストラリアは11月17日、SS9~18が行われ、オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)が総合首位に浮上した。ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)も総合2番手に続き、トヨタ勢がトップ2を占めている。
2018年シーズン最終戦となるラリー・オーストラリアの競技2日目、前日を総合5番手で終えていたタナクはSS10~12の3SS連続でステージ優勝を飾る快走で、トップのラトバラと3.2秒差の総合2番手に浮上する。
「チャンピオンになれるかは、ライバルの結果にも影響されるから、今は考えないことにしている。とにかく全力を尽くすだけだよ」と語ったタナクは、その後もペースを落とさずSS14でもステージ優勝して総合首位に浮上。
その後も降雨の影響でウエットコンディションとなったSS17~18のスーパーSSも危なげなく走りきり、ラトバラとの差を21.9秒まで広げて、シーズン5勝目を射程圏にとらえて競技2日目を終えた。
チャンピオン争いでは、ランキング首位のセバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)が総合5番手。仮にタナクがこのまま総合優勝を飾り、パワーステージでのボーナス満点を獲得し、得点を211ポイントまで伸ばしても、オジエが今の順位で走りきればパワーステージで無得点に終わっても212ポイントとなるため、オジエがシリーズ6連覇を達成する形となる。
トヨタがランキングトップにつけるマニュファクチャラーズランキングでは、トヨタ勢がトップ2を確保しているため、このまま走りきればチャンピオンが確定。トヨタはWRC復帰2年目で1999年以来のタイトルを手にすることになる。
ランキング2位で、このラリー・オーストラリアに臨んだティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)は、SS11でバンクにヒットし、右リアのサスペンションアームを壊してしまい、応急処置を余儀なくされてポジションを落とすことに。
競技2日目の行程は走りきったものの、ヌービルはトップのタナクから2分35秒遅れた総合8番手となっている。
ラトバラに続く総合3番手にはヘイデン・パッドン(ヒュンダイi20クーペWRC)がつけたほか、総合4番手は前日トップだったマッズ・オストベルグ(シトロエンC3 WRC)、総合5番手はエサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)がつけている。
競技最終日となる18日(日)はSS19~24の6SSで開催。ステージ上位5名にボーナスポイントが与えられるパワーステージは最終SS24に設定されており、現地時間で13時18分、日本時間で11時18分ごろにスタートする予定だ。