第65回マカオグランプリは11月17日、FIA GTワールドカップの予選レースが現地時間13時05分から行われ、2番手スタートのアウグスト・ファーフス(BMW M6 GT3)がスタートを決め優勝。ラファエル・マルチェッロ(メルセデスAMG GT3)、マーロ・エンゲル(メルセデスAMG GT3)が続いた。
2回のフリープラクティス、そして11月16日の予選を経て迎えた11月17日の予選レース。なお、この予選レースを前に、予選まで苦戦を強いられていたニッサンGT-RニスモGT3は、バランス・オブ・パフォーマンスの変更がFIAによって発表され、ウエイトが20kg軽減、ターボのブースト圧が変更されている。
しかし13時05分のフォーメーションラップスタート時、予選までABSが効きすぎてしまい止まれないトラブルなど、多数の苦難に見舞われていた松田次生のGT-Rから、今度は白煙が上がってしまい、スタートできなかった。
「まだ原因は分かりませんが、セルは回っていてもエンジンが点火しなくて……。明日も最後尾スタートになってしまいましたが、どうなるかですね」と次生。
迎えたスタートでは、2番手のファーフスが好スタート。しかし、マンダリン・ベンドでモルタラと接触したローレンス・ファントール(ポルシェ911 GT3 R)がガードレールに激しくクラッシュし、いきなりセーフティカーとなってしまう。
これでレースは13台の争いとなるが、首位はファーフス。2番手にポールポジションスタートのラファエル・マルチェッロ(メルセデスAMG GT3)、マーロ・エンゲル(メルセデスAMG GT3)、モルタラ、アール・バンバー(ポルシェ911 GT3 R)が続く。
レースは3周目にリスタートとなるが、ファーフスは一気に差を広げると、最後まで3台のメルセデスAMG GT3勢に対しマージンを築いていき、12周を走りきり予選レースを制しピットで見守るシュニッツァー代表のチャーリー・ラムに、引退記念のプレゼントをまずひとつ送ることになった。
2位争いはマルチェッロ、エンゲル、モルタラ、バンバーの争いとなったが、順位は変わらず。昨年は予選レースで大きなアクシデントがあったFIA GTワールドカップだが、今年はファントール以外のアクシデントはないまま予選レースを終えることになった。
「マカオはいつも特別だね。昨日よりもマシンは良くなっていたし、1周目からリードを奪うことができた。SC明けはできるだけプッシュして、逃げ切ることができた。明日を楽しみにしているよ。このレースはチャーリーにとっても特別なものだからね」とファーフスはレース後語っている。