BTCCイギリス・ツーリングカー選手権に参戦していた2台の『MG6 GT』に関して、昨季までオペレーションを担当したAmDチューニング.comチームの体制変更に伴い2019年の参戦計画が宙に浮く形となっていたが、ここへ来てエクセラー8・モータースポーツ(Excelr8 Motorsport)が参戦枠と車両を引き継ぐ契約を交わし、2019年シーズンに向け新規参入を果たすこととなった。
イギリス東部ノーフォーク州に拠点を置く同チームは、これまでアマチュアトップチームとしてミニ・チャレンジなどを中心に活動。来季に向け、トリプルエイト・レースエンジニアリングが製作し、昨季までAmDがアップデートを続けてきた『MG6 GT』の車両2台と、BTCC参戦に必要なTOCA BTCCライセンス枠を購入し、英国最高峰ツーリングカーへの挑戦を決めた。
エクセラー8はすでに初年度にマシンを託すドライバーのうち1名との契約を締結済みとし、残る1名も近日中には契約を交わした上で、両ドライバーの名前を発表するとしている。
「我々は数年前からBTCC参戦に向けての調査、検討を進めてきた。そして今回、MG6 GTが手に入る機会が巡ってきたことで、ついにその実現に向けて絶好のタイミングが訪れたと感じたんだ」と語るのは、エクセラー8・モータースポーツのチームマネージャーを務めるオリバー・シェファード。
「とくに、我々はチームとして"Great Britain(GB)"をテーマに活動を続けてきた。その意味でも、この英国生まれのMGというブランドは最適な車種だと感じているんだ」
そうしたスキームで取り組んできたミニ・チャレンジでの活動では、すでに多くのチャンピオンを排出するなどトップチームとしての実績を重ねてきた。
「BTCCはご存知のとおりイギリス最高峰のツーリングカー・シリーズであり、信じられないほど高いレベルのドライバーたちと、実力派のチームがそろっている。そこでの我々の仕事は、BTCCの流儀と新車に関して素早く学ぶことだ」とシェファード。
「もちろん、困難なチャレンジだという覚悟はあるが、我々はそこで競争ができるレベルのチームだと信じている。また2019年に向けエキサイティングなドライバーランナップを発表できるよう、現在もハードな交渉を続けているところだ」
また、エクセラー8・モータースポーツとしてもこのBTCC参戦が現在の活動に良い波及効果がもたらされることを狙っており、アマチュアドライバーに門戸を開放しているミニ・チャレンジでの一層のプロフェッショナリズム提供やイメージアップ、そして今後数年間のうちに拡大を計画している、異なるツーリングカー・プログラム(TCRなど)に向け、あらゆるマニュファクチャラーへの訴求や交渉の足がかりとなることを期待している。
BTCCのシリーズディレクターであり、同時にモータースポーツ・アソシエーション(MSA)チェアマン兼FIAツーリングカー・コミッション代表のアラン・ゴウは、「BTCCに新規参戦チームを迎え入れるのはいつでも素晴らしい瞬間だ。エクセラー8はすでにミニ・チャレンジでその能力とプロフェッショナリズムを証明している。このシリーズは多くのBTCCドライバーを輩出したカテゴリーでもあるからね」と、チームの能力に期待を寄せた。
「同時にMG6 GTをグリッドに留めておけるのは素晴らしいニュースであり、BTCCに参戦するメーカーの多様性を保つことにも繋がっている。エクセラー8と彼らの新しいドライバーたちがBTCCにどれほど迅速に適応できるか、新シーズンに向けての健闘を祈っている」