モンスターエナジーNASCARカップは11月11日、アリゾナ州エイボンデールのISMレースウェイで第35戦が行われ、カイル・ブッシュ(トヨタ・カムリ)が優勝してシーズン8勝目。マーティン・トゥルーエクスJr.(トヨタ・カムリ)とともに、チャンピオン決定戦“チャンピオンシップ4”へ駒を進めた。
全36戦で争われているNASCAR。この第35戦を終えた時点でチャンピオン候補は4名に絞られることになる。
決勝レースは1周1マイル(約1.6km)のコースを75周、75周、162周の3ステージ合計312周で争われた。
ステージ1は、ポールシッターのケビン・ハービック(フォード・フュージョン)を先頭にスタート。ハービックはステージ終盤までラップリーダーを務めたものの、フィニッシュ直前にタイヤトラブルに見舞われてしまい、チェイス・エリオット(シボレー・カマロZL1)がトップチェッカーを受けた。
続くステージ2は、すでにチャンピオンシップ4進出を決めているジョーイ・ロガーノ(フォード・フュージョン)がタイヤトラブルでクラッシュしたほか、135周目にはクリント・ボウヤー(フォード・フュージョン)がクラッシュしたことで、2度のイエローコーションが出される格好に。
このステージ2ではピットインのタイミングでマシンセッティングを調整したカイル・ブッシュがペースアップ。2位につけたブラッド・ケゼロウスキー(フォード・フュージョン)に対し、1.5秒のマージンを築いてトップチェッカーを受けた。
迎えた最終ステージ3もクラッシュなどにより、イエローコーションが頻発する展開。268周目のリスタートではシーズン初優勝を狙ったデニー・ハムリン(トヨタ・カムリ)と“チャンピオンシップ4”生き残りに勝ち星が必要だったカート・ブッシュ(フォード・フュージョン)が接触。このクラッシュにエリオットも巻き込まれて多重クラッシュに発展してしまう。
車両回収とコース清掃を終えレースは残り37周でエリック・ジョーンズ(トヨタ・カムリ)を先頭に再開されると、2番手につけていたカイル・ブッシュが即座にトップへ浮上。その後も赤旗中断を含む2度のイエローコーションが出されたが、カイル・ブッシュがポジションを守りきりトップチェッカーを受けた。
優勝したカイル・ブッシュは自動的に“チャンピオンシップ4”への進出が確定。残る2枚の切符は14位でチェッカーを受けたトゥルーエクスJr.、前戦で優勝しながらレース後車検で違反が見つかり、一度手にした切符を失ったハービックがふたたび手中に収めている。
2018年シーズンのモンスターエナジーNASCARカップ最終戦となる第36戦は11月18日、フロリダ州ホームステッドのホームステッド・マイアミ・スピードウェイで開催される。
チャンピオン獲得権を持つ“チャンピオンシップ4”の獲得ポイントは一律5000ポイントにリセットされるので、ロガーノ、カイル・ブッシュ、トゥルーエクスJr.、ハービックのうち、最上位でチェッカーを受けたドライバーが2018年シーズンのチャンピオンとなる。