安倍政権は今国会で入管法を改め、来年4月、多くの外国人労働者を受け入れようとする動きを見せている。だが、現行の外国人技能実習制度では賃金の低さや過酷な労働環境が問題になっていて、このような状況下で外国人労働者を受け入れることは難しいと、大きな批判を集めている。
11月13日の『5時に夢中!』(MX系)では、野党の合同ヒアリングで、外国人技能実習生が労働環境の悪さを訴えたニュースを取り上げた。編集者の箕輪厚介さんは「これはありえない。不当に外国人労働者の労働力を搾取している」と強く批判した。(文:石川祐介)
人手不足は機械やAIで解決すべき「他国が労働不足になった時、その技術を輸出できる」
箕輪さんは、現行の制度の早急な見直しを求める。
「ビジネスモデルとして破綻しているのに、『真っ当な給料を日本人に払ったら会社として成り立たない』って言う経営者が、『日本で働きたい』っていう外国人の気持ちを利用して不当な労働環境に置いてるってこと。一刻も早く是正されるべき」
さらに、「本当に恥だと思います。こんなことを先進国でやってニュースになるってことは」と、現状に辟易する様子を見せた。
ただ、日本の深刻な人手不足は今後も続くと見られる。司会のふかわりょうさんから「足りない労働力はどう補ったら良いでしょう?」と質問されると、箕輪さんは、テクノロジーを駆使すれば乗り越えることができると提案した。
「労働力がないってことを、しかも移民っていうのが日本の性質上なかなか馴染まないってところを逆手に取って、AIとか機械でそれを補うってことを、率先して世界をリードしていく」
日本は移民を受け入れることに抵抗があるからこそ、外国人労働者に頼らない戦略を展開できるという考えだ。
「そうすると、世界各国が労働不足になった時に、日本がその技術を輸出できるので、ピンチをチャンスと捉えて、ドンドン発展させるべきだと思います」
今の人手不足問題を解消できれば、将来的には大きなビジネスチャンスを掴むこともできる。結局のところ、現状をチャンスと捉えられるかどうかにかかっているのかもしれない。