FIM(国際モーターサイクリズム連盟)は、グランプリ・コミッションが協議して決定した技術規則と懲罰事項を発表した。
今回発表された技術規則と懲罰事項は2019年から有効となる。発表された規則の中で大きく変更されたのがヘルメットに関する技術規則だ。2019年からは、国際規格(ECE、Snell、JIS)のヘルメットに代わり、FIMが認定するヘルメットを使用することが必須となる。
FIMが発表した内容は以下の通りだ。
【技術規則(2019年施行)】
データ解析
テクニカルディレクターは、元の記録と比較して何も変更されていないことを確認する目的で、オフィシャルPCを利用して、ECUから直接データをダウンロードする権限が与えられる。
データがFIM規則に準拠していることが確認された後には、オフィシャルPCからデータは削除される。
ECUとコネクション
オフィシャルECUとIMUに加え、オフィシャルの共通CANデカップラーのみの使用が制限され、修正や追加はできない。
この共通のCANデカップラーは、「フリーデバイス」として分類される。
燃料の周囲温度
チームの給油プロセスを完了する目的でより多くの時間を与えるために、公式の周囲温度(外温度)の発表とレース開始との間のリードタイム(所要時間)を60分から75分に延長。
ヘルメット
グランプリ・コミッションは、すべてのサーキット競技規則のため、FIMによる新たなヘルメット規格を承認。今後はこれまでに使用されていた複数の国際規格(ECE、Snell、JIS)に替わり、ヘルメットのために強化された単一の規格が存在することを意味する。
ヘルメットのホモロゲーションテストは、既にテストを終了しているメーカーがあり、数週間以内にテストを計画しているメーカーがある。
FIMはバレンシアGPの際にFIMレーシングホモロゲーションプログラムに承認されたヘルメットメーカーのリストを公表する。
ブレーキ部品
ブレーキホーム及びブレーキマスターシリンダーに使用される材料のより詳細な仕様を承認。
【懲罰事項(2019年施行)】
ピットレーンのスピード
現在の制限速度オーバーは200ユーロが標準的な罰金。将来、スチュワードパネルは同じイベント中に制限速度オーバーの違反を繰り返した場合には、より大きな金銭的な罰金を科す可能性がある。
シーズン中に複数の違反を繰り返す場合には、より大きな金銭的な罰金、またはペナルティを科す権利を所有する。