2018ブラジルグランプリ決勝
幅広い戦略と息詰まる戦いが展開
ルイス・ハミルトンの優勝で、メルセデスのコンストラクターズタイトルが決定
比較的温暖なコンディション下、1ストッパーが主流に:5名のドライバーが2ストップ戦略を採用
2018年11月11日、インテルラゴス
僅差の優勝争いと、スタートからフィニッシュまで数々のオーバーテイクが展開されたブラジルグランプリは、上位3チームが3種類の異なる戦略的アプローチを採ったエキサイティングなレースとなりました。最終的には、トップ6が5種類の異なる戦略を実行し、中団グループ以降でも広範囲に渡る戦略が展開されました。
メルセデスのルイス・ハミルトンが、スーパーソフト-ミディアムと繋ぐ1ストップ戦略で優勝しました。一方、周回遅れのマシンとの接触まで首位を走っていたレッドブルのマックス・フェルスタッペンは、スーパーソフト-ソフトと繋ぐ1ストップ戦略を採りました。
また、チームメイトのダニエル・リカルドも同じ戦略で、グリッド降格ペナルティによる11番グリッドのスタートから4位を獲得しました。
トップ10グリッド中、唯一ソフトタイヤでスタートしたフェラーリは、キミ・ライコネンがミディアムへと繋ぐ1ストップ戦略で3位を獲得し、セバスチャン・ベッテルが全3種類のコンパウンドを使用した2ストップ戦略で6位フィニッシュしました。チェッカーフラッグ時、トップから4位までの差はわずか5秒でした。
印象的なパフォーマンスを見せたもう一人のドライバーは、ザウバーのシャルル・ルクレールでした。ハミルトンと同じ戦略を採ったルクレールは、予選で獲得した7番グリッドのポジションを最後まで維持しました。
ピレリカーレーシング責任者マリオ・イゾラのコメント
「予測通り、昨日よりも気温が上昇したことで、ブリスターの発生が散見されました。ブラジルグランプリは、戦略だけではなく多様性に富んでいた点において、今シーズンでもっとも魅力的なレースの一つとなりました」
「広範囲に渡るアプローチにも関わらず、トップチーム間で接戦が繰り広げられ、数多くのホイール・トゥ・ホイールの闘いが見られました。これこそが、我々がFormula 1で目指していたもので、ドライバーたちは、勝利のために、ペースのマネージではなくハードにプッシュし続けていました」
「レッドブルとマックス・フェルスタッペンは、特にタイヤを上手く使い、軟らかい2種類のコンパウンドによる1ストップ戦略で勝利に値する一貫したペースを見せていました。ルイス・ハミルトンの優勝によって、今年のコンストラクターズタイトル獲得を決めたメルセデスを祝福します」
コンパウンド毎のラップタイム上位
ミディアム
キミ・ライコネン 1分11秒769
ルイス・ハミルトン 1分11秒795
バルテリ・ボッタス 1分11秒939
ソフト
バルテリ・ボッタス 1分10秒540
ダニエル・リカルド 1分11秒343
マックス・フェルスタッペン 1分11秒578
スーパーソフト
セバスチャン・ベッテル 1分10秒831
ランス・ストロール 1分11秒751
カルロス・サインツJr. 1分12秒169
最長スティント
ミディアム
セルゲイ・シロトキン 54周
ソフト
ケビン・マグヌッセン 41周
スーパーソフト
セルジオ・ペレス、ダニエル・リカルド 39周
ピットストップ戦略
ルイス・ハミルトンが、我々が予測した1ストップ戦略で優勝しました。スーパーソフトでスタートしたハミルトンは、19周目にミディアムへ交換しました。我々の予測よりもピットストップのタイミングが早くなった主な理由は、前日までよりも路面温度が上昇したことでデグラレーションレートが高くなったためです。