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中居正広、V6 井ノ原快彦、嵐……『NHK紅白歌合戦』歴代司会ジャニーズを振り返る

2018年11月13日 07:02  リアルサウンド

リアルサウンド

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 年末の恒例番組、『NHK紅白歌合戦』(NHK総合)。出演アーティストの話題も少しずつ耳に入ってくる時期になり、先日司会者の発表があった。総合司会は2年連続の内村光良、紅組は来年4月スタートの連続テレビ小説『なつぞら』(NHK総合)のヒロインを演じる広瀬すず。そして白組が嵐・櫻井翔だ。白組司会は、ジャニーズメンバーが務めることが恒例となりつつある。そこで、これまで同番組の白組司会を務めたジャニーズメンバーを振り返ってみよう。


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■中居正広
 1997年以降、ジャニーズ内最多となる6度の司会を務めた中居正広。しかもうち1回は、紅組の司会を務めている。ジャニーズメンバーが紅白の司会を務めるレールを作ったと言っても良い中居は、紅白という大舞台でもトーク力を余すところなく発揮した。元NHKアナウンサー・有働由美子氏著『ウドウロク』(新潮社)などをはじめ、様々な場所で言われていることだが、『紅白歌合戦』は約4時間半の生放送。台本が数日前に突然変わったり、放送中にアドリブを求められることも少なくない。2014年1月8日放送の『ナカイの窓』(日本テレビ系)でも、中居はその緊張感を語っていた。視力が悪くてカンペが見えない中居は、自分の分はもちろん相手の分の台本まで全て暗記。だが、時間が巻いたり、伸びたりすることはもちろん、スタッフ間の連携ミスで司会者に間違った指示が出たこともあったと言う。それを中居はとっさのアドリブで対応していたが、「紅白はやっぱり怖い」と語っていた。中居が初めて司会を務めたのは、25歳の時。今でこそ数々の番組で名司会ぶりを見せているが、彼がジャニーズ一の名司会者として地位を築いているのは、こうした厳しい現場を乗り越えてきたからなのかもしれない。


■V6 井ノ原快彦
 2015年の白組司会を務め、高い評価を得ていたのがV6・井ノ原快彦だ。本番での見事な司会者ぶりはもちろん、彼の実力は発表記者会見の時から取り上げられている。2018年3月まで出演していた『あさイチ』(NHK総合)や二代目司会として活躍している『出没!アド街ック天国』(テレビ東京系)で磨かれたMC力を活かし、出演アーティストに話を振ったり、的確なフォローを入れたり……。彼を評価する記事も多々発表されていた。MCが本業ではないアイドルでありながら、井ノ原の場合はほとんどマイナス評価はない。というのも、“愛され力”が抜群だからではないだろうか。彼の愛され力が分かるのは、『あさイチ』内コーナー「プレミアムトーク」。様々なゲストに対してインタビューをするコーナーだが、井ノ原は鋭い質問を切り出しつつも嫌味が一切ない。例えば、2017年に先輩である木村拓哉が出演した時。度々言葉を濁す木村に対し、井ノ原はより深く突っ込んでインタビューしていく。きちんと目を見て話を聞き、的確な相づちを入れるなどの態度に誠実さが見え、視聴者に良い印象を与えているのである。こうして磨かれた司会力、愛され力、インタビュー力を余すところなく発揮し、紅白歌合戦の司会をまっとうした井ノ原。これまで司会を務めてきたメンバーの中でも好感度が高いのも納得だ。


■嵐
 2016年に相葉雅紀、2017年に二宮和也と、個人で司会を務めることが続いている嵐だが、2010年から5年間、グループとして白組司会を務めている。歴代で唯一グループとして司会を務めた彼らは、本番中の連携プレーが多々見られた。嵐の中でMCを担当するのは櫻井翔のイメージが強いが、同番組内では全員でMCを回していたのが印象的だ。お互いフォローしながらの進行は新鮮であり、彼らの仲の良さが際立っているようでもあった。グループ結成15周年となった2014年は司会をしながら、嵐としてトリも務めた。そのパフォーマンスも横一列でのフォーメーションがメインで、彼らのチームワークが強調されたものとなっていた。グループとしてはもちろん、メンバー一人ひとりが冠番組や自身のコーナーを持っている嵐。チームワークも然ることながら、個人の実力も十分に高い。グループとして務めた司会は、磨いてきた力量がはっきり見えた進行になっていたのではないだろうか。


 それぞれ、持ち味を活かして番組を盛り上げてきた中居、井ノ原、嵐。今年担当する櫻井は、キャスターや司会としての経験も豊富なため、個人でも安定した司会ぶりを発揮してくれるに違いない。はたして櫻井は生放送となる『紅白歌合戦』をどう盛り上げるのか。残り1カ月半、楽しみに待ちたい。(高橋梓)