レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンは、2018年F1ブラジルGP決勝でレースをリードしながら、周回遅れのエステバン・オコンとの接触で後退、2位にとどまった。激怒したフェルスタッペンは、レース後、オコンに直接抗議、胸を何度も小突いたことで、スチュワードに呼び出された後、ペナルティを科された。
オコンはいったん周回遅れにされた後、自分の方がペースがいいと感じ、フェルスタッペンを抜き返そうとした際に接触が起きてしまった。フェルスタッペンはスピンし、2位に後退、最後までポジションを取り戻せず、優勝はルイス・ハミルトンのものになった。この一件でオコンは10秒のストップ&ゴー・ペナルティを受けた。
フェルスタッペンは無線でオコンを「ばか」と呼んで怒りを示し、「パドックであいつを見かけないといいんだけど。じゃなきゃ何か起こるだろう」と語っていたが、ふたりはFIAガレージで出くわした。フェルスタッペンはオコンに詰め寄り、何かを叫びながら、オコンの胸を何度か小突き、去って行った。
これが問題視され、フェルスタッペンとオコンは「他の競技者への身体的接触」があったとして、スチュワードに呼び出され、事情聴取を受けた。その結果、スチュワードはフェルスタッペンに、FIAの指示のもとで6カ月以内に2日間の公共奉仕を行うことを義務付けた。
スチュワードは、フェルスタッペンはオコンに対して故意に身体的接触を行ったことは、FIA国際スポーツ法典の第12条1.1 C)への違反であると判断した。
「マックス・フェルスタッペンは、FIA重量測定ガレージに入ると、エステバン・オコンにまっすぐ歩み寄り、いくつか言葉を発した後、口論を始め、オコンの胸を数回押し、あるいは叩くといった行為を行った」とスチュワードは説明している。
「スチュワードは、マックス・フェルスタッペンがコース上のインシデントにひどく動揺していたことは理解する。また、最初からオコンを殴ろうという意志はなかったが、かっとなってしまったという説明も受け入れる」
「フェルスタッペンの気持ちに同情はするが、F1レベルのスポーツマンにとって、適切な行動をとり、他のドライバーの模範になるような行いをすることは義務であり、フェルスタッペンはこの点に欠けていた」