スーパーGTチャンピオン決定戦の最終戦もてぎ、2段階ノックアウト予選でGT500クラスのポールポジションを獲得したのはARTA NSX-GTの野尻智紀&伊沢拓也だった。2戦連続のポール獲得で1ポイントを稼ぎ、わずかに残る逆転王座に可能性を広げた。タイトル争い同点ランキングトップのRAYBRIG NSX-GTは予選2番手、KeePer TOM'S LC500は同6番手となった。
GT500クラスのQ1は定刻の午後2時20分に開始された。天候は曇り、路面はドライ。温度状況は2時の時点で気温22度、路温26度となっている。午前の練習走行の中盤~後半、太陽が出ていた昼頃よりは少し冷えてきた印象だ。
同点首位でドライバーズタイトルを争う2台は、RAYBRIG NSX-GTがジェンソン・バトン、KeePer TOM'S LC500はニック・キャシディがそれぞれQ1を担当する。関口雄飛にタイトルの可能性が残るau TOM'S LC500は僚友の中嶋一貴がQ1に出走。また、やはりタイトルの可能性を残すARTA NSX-GTのコンビからは伊沢拓也がQ1に臨む。
15分間のQ1、緊張の各車動き出しは残り8分半からだった。まずニッサン勢のミシュランとブリヂストンを履く3台が、このタイミングでコースへ。さらに8分を切る頃合いからレクサス、ホンダも順次、動き出した。
最初にアタック相当とみられるタイムが刻まれたのは残り2分を切った頃、フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rの高星明誠が1分37秒185をマークした。その直後、RAYBRIGのバトンが1分36秒344でトップに立つ。
NSX勢はARTAの伊沢、Epson Modulo NSX-GTの松浦孝亮と、立て続けに2番手へと上がり、バトン、松浦、伊沢の順で1-2-3を形成すると、彼らはそのままQ1を突破した。KEIHIN NSX-GTの小暮卓史も最終的に5番手でQ1を通過。
KeePerのキャシディは1分36秒800、7番手でQ1通過を果たす。しかし僚機auの一貴はS字で若干飛び出してしまい、15番手でノックアウトとなってしまう。他のレクサス勢ではZENT CERUMO LC500の石浦宏明が4番手、WedsSport ADVAN LC500の山下健太/YH)が6番手で、それぞれQ1を通過。ニッサン勢では唯一、CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rの千代勝正が8番手でQ1を突破している。
Q2は10分間、15時03分にスタート。天候面では再び日差しが感じられるようになっている。今年最後のポール争いに参加するのは、ホンダ4、レクサス3、ニッサン1というラインアップだ。コースインは残り8分を切ったあたりからで、まずCRAFTSPORTSの本山哲が発進。そして残り6分というところまでには全8台がコースに向かった。
残り1分20秒、まずKeePerの平川亮がコースレコードの1分36秒234をマーク。しかし、すぐにARTAの野尻智紀が1分35秒550でこれを更新。続いてRAYBRIGの山本尚貴が1分35秒739で2番手につける。そして1-2はこのまま決着を見ることに。
3番手を巡る攻防はその後も激しく続き、Epsonのベルトラン・バゲットがこれを制した。NSXは1-2-3を独占。4番手にはZENTの立川祐路、5番手にKEIHINの塚越広大。KeePerの平川は6番手だった。以下、7番手にWedsSportの国本雄資、8番手がCRAFTSPORTSの本山。
開幕戦岡山以来となる全車ノーハンデの予選でホンダが1-2-3を独占、ARTAは前戦オートポリスに続く2戦連続ポールとなった。タイトル争いのランキングトップの2台はRAYBRIGが2番手、KeePerが6番手と、少し離れた位置関係の予選結果となっている。