前戦F1メキシコGP同様、今回の第20戦ブラジルGP木曜日のFIA記者会見も5人が参加した。
ただし、その5人の中には2018年シーズン、タイトル争いを演じたルイス・ハミルトン(メルセデス)もセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)もいなければ、前戦メキシコGPでの勝者であるマックス・フェルスタッペン(レッドブル)もいなかった。
今回、FIAが声をかけたのはマーカス・エリクソン(ザウバー)、ストフェル・バンドーン(マクラーレン)、ブレンドン・ハートレー(トロロッソ)、ケビン・マグヌッセン(ハース)、ランス・ストロール(ウイリアムズ)の5人。
この5人のうち、すでにエリクソンとバンドーンはとりあえず2019年はF1からの離脱を発表しており、ハートレーも来シーズンの残留は厳しい状況にある。それが理由からか、記者会見場は空席だらけという寂しい状況の中で、会見はスタートした。
まず、司会者はメキシコGP後にインディカー・シリーズのシュミット・ピーターソン・モータースポーツからフル参戦することを発表したエリクソンに「インディカーへの挑戦はF1にカムバックする良いチャンスになると思うか」と質問した。
エリクソンは「それは自分でもよくわからない」と前置きしつつ、次のように続けた。
「将来がどうなるかはだれにもわからないからね。ただひとつ言えることは、自分のレース人生を考えたとき、アメリカへ渡ることが現時点で考えうる最善の道だということだ」
次に日本GP後に、2018~19シーズンからフォーミュラEへの参戦を発表したバンドーンだ。
司会者はまずエリクソンと同様、「新しいチャレンジはF1にカムバックする良いチャンスになると思うか」と質問した。バンドーンもエリクソン同様、将来どうなるかはわからないと答え、次のように続けた。
■F1最終戦後すぐにフォーミュラE開幕戦への準備をするストフェル・バンドーン
「いまはフォーミュラEの開幕戦へ向けて準備しているところで、その先のことを考える暇はない。というのも、フォーミュラEの開幕戦は2018年12月15日だから、F1の最終戦からあまり時間がないんだ」
続いて司会者が質問したのはハートレーだ。「2019年に関して、何か新しい情報はないですか」という問いに、ハートレーは次のように回答した。
「ここのところずっと言ってきたように、僕がいま考えなければならないことは自分の将来ではなく、目の前のレースで最高のパフォーマンスを披露すること。だから、来年について何か新しい情報はないんだ」
次に質問を受けたのはストロールだった。父親がフォース・インディアを買収したため、息子のストロールがウイリアムズから移籍することは公然の秘密となっているが、一向に発表がない。司会者の「いつごろ、発表を聞くことができますか」というにストロールは次のように回答した。
「時が経てば、わかるよ。いまはそれしか言えない」
最後の質問は、マグヌッセンへ。現在チームメイトと予選での勝敗が接戦となっていることについて尋ねられたマグヌッセンだが、上手に次のようにかわした。
「確かに今シーズンは良いシーズンを送っている。そして、コンストラクターズ選手権は5位になることはほぼ間違いない。だから、僕たちは来シーズンへ向けて、歩みだすべきだと思っている」
ちなみに司会者から全員に代表質問が投げられた後、会場にいる記者たちの質疑応答の時間に移るのだが、この日のドライバーへの質問したのは、たったひとりだった。しかも、その内容は今シーズンで一旦、F1から離れることを発表しているフェルナンド・アロンソについてだった!!