トロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーは、ホンダの最新仕様のパワーユニット(PU/エンジン)と車体の空力アップグレードのパフォーマンスを最大限に活用し、2018年F1コンストラクターズ選手権ランキング8位の座を取り戻したいと考えている。
ホンダは、標高2200m超で行われた前戦メキシコGPでは、特殊な環境に対応するため、データを十分蓄積したスペック2に戻すという判断をしたが、ブラジルでは再び最新仕様のパワーユニットを搭載する予定だ。また、メキシコではブレンドン・ハートレーのみが使用した新空力パッケージが、ブラジルでは2台に搭載される見込みとなっている。
この数戦、パワーユニット交換によるグリッドペナルティを受けて後方スタートを強いられてきたガスリーは、ブラジルでは実力に見合ったグリッドから好結果を狙っていきたいと意気込んでいる。
トロロッソはこの2戦、連続して入賞を果たしたが、ザウバーはメキシコで7位と9位を獲得して大量にポイントを稼ぎ、ついにトロロッソを抜いてランキング8位に上がった。ザウバーは36点、トロロッソは33点で、その差は3点だ。コンストラクターズ選手権の順位によって分配金が変わってくるため、残り2戦、どちらのチームも8位の座をめぐって激しく戦うことになる。
■「ザウバーは強敵だが、僕らのパッケージもベストな状態」とガスリー
「今週末はたくさんポジティブな要素がある。(パワーユニット交換による)ペナルティを受けずに済むはずなので、期待できるよ。この数戦はきつかった」とガスリーが語ったとCrash.netが伝えた。
「最後方グリッドからのスタートでは、ポイントを獲得するのは楽ではない。残りの2戦は僕らにとって重要だ。ザウバーとランキング8位の座をめぐって戦う」
「たったの3点だけど、来年のことを考えるとものすごい価値のある3点だ。マシン開発にも影響してくるだろうからね。だから(最後の2戦では)チャンスを最大限に生かして戦うため、準備をしているところだ」
「(パワーユニットの)新スペックと空力アップグレードを搭載するから、ベストな状態で戦えるはずだよ」
「彼らは強力だから、ランキング争いをするのは楽ではないだろう。でも、今シーズンの彼らの速さやパフォーマンスからして、彼らより上のポジションを保つのは難しくなると分かっていた」
「ブラジルのコースは、上り坂があったり長いストレートがあったりして、パワー感度がとても高い。ホンダが大幅に向上しているのは確かだけれど、フェラーリのパワーユニットの方が速さを生み出すと思う」
「それでもアップグレードによって僕らも高い競争力を発揮できるかもしれない。彼らのパッケージも強力だから、接戦になると思うよ」
ザウバーに勝つためには予選が重要であるとガスリーは言う。
「ザウバーと戦うためにはいいグリッドからスタートする必要がある。彼らは夏ぐらいから、コンスタントにQ3に進んでいる」とガスリーが語ったとAuto Motor Und Sportが伝えた。
「でも僕らはホンダの“スペック3”に戻して走れる。それに2台に新しいエアロパッケージを搭載するから、低速コーナーでアドバンテージを得ることができるだろう。セクター2で違いを感じるはずだよ」